現在世界ランク1位(2016年7月25日現在)のジェイソン・デイといえば、鋭いスウィングから放たれる平均300ヤード超のドライバーショットとキレのあるアイアンショットが魅力の選手です。
しかし、ドライバーのフェアウェイキープ率は51.8%(189位)(2016年7月25日現在)と決して優れているとは言えません。彼が今世界No.1のゴルフ選手である理由は、パッティングが秀でているからなのです。
PGA公式が発表しているパッティングに関するスタッツを見ても、合計パット数1位(2016年7月25日現在)、平均パット数2位(2016年7月25日現在)、パット貢献度1位(2016年7月25日)、それ以外のランキングでも軒並み上位にランキングされています。
※パット貢献度とは、パットがどれだけスコアに貢献したかを表す指標
そこで今回はジェイソン・デイのパッティングがこれだけ優れている理由を調べましたので、ご紹介します。
"パットの残し方"に細心の注意を払っている
デイは、ロングパットを得意としています。それは、PGAが発表している「AVERAGE DISTANCE OF PUTTS MADE(全パットの総距離を総ラウンド数で割った数字)」で、1位なことからも明らかです。(距離が長いほどランキング上位)
また、どれだけパッティング技術が優れていようと、難しいラインや長い距離を残していては、カップに入りません。デイはパッティング技術そのものが優れていることは確かですが、そこにたどり着くまでのマネジメントが見事なのです。
短い距離でも下りのパットや、複雑なラインのパットは成功率は下がります。デイは多少長い距離が残ってでも、次のパットが上りや単調なラインになるようにマネジメントしているのです。
右脳優位のメンタルトレーニング法?
ご存知の方も多いと思いますが、デイは「フォーカスバンド」と呼ばれるスマートフォンとアプリを連動する器具をいち早くトレーニングに取り入れた選手です。このトレーニングデバイスは、脳の状態を分析し高度な集中状態を作り出すことを目的としていて、デイに絶大な効果を与えました。
実際デイはパッティングの時、右脳優位で自分自身の意識をコントロールするようになりました。それが最も集中している理想的な状態というわけです。「フォーカスバンド」を使った"脳トレ"をして以降、デイのパッティング成功率は向上し、初のメジャータイトル(2015年全米プロゴルフ選手権)、世界ランク1位を手にしたのです。
アマチュアの方にとって「フォーカスバンド」を使うトレーニングはなかなかハードルが高いと思います。ただ、デイのマネジメントを参考にすることはできます。パット数を減らすためにも取り入れてみてはいかがでしょうか。