飛距離を出すためには、ロフトが立った状態で球をヒットすること、すなわちハンドファーストでインパクトすることが大事だ。ただし、過度のハンドファーストは、打ち込み過ぎて、球が前ではなく、“上に”飛んでしまうそう。「正しいハンドファーストの打ち方」を“アマチュアの気持ちが分かるプロ”の藤田大(ふじた・ふとし)にレッスンしてもらった。
横から打っても、ハンドファーストを保てる
「アマチュアが勘違いしているのは、ハンドファーストは上から打ち込むものだと考えているということなんです。実際はそうではありません。横から打ってもハンドファーストが保てることは、ノーコックでハーフスウィングをすれば、分かりますよ」(藤田、以下同)
たしかに「9時から3時」の振り幅で球を打つ藤田プロを見ると、ノーコックでもハンドファーストになっている。藤田プロ曰く、「ヘッドよりも手元が先にありさえすればハンドファースト。大事なのは、その状態でもクラブを振り抜けるように体を止めずに回転させる」ということ。
そこで「ノーコック打ちのポイント」をレッスンしてもらった。
ポイント1:トップでクラブは飛球線と「平行」になる
「クラブが地面と平行な高さまで上がったとき、シャフトが飛球線と平行になっていることが大事です。この位置よりもインやアウトに上げる人は、手を使っているということです」
ポイント2:切り返しで左わきが自然と締まる感覚
「切り返しは下半身からスタートしましょう。腰の回転から切り返せば、上半身と下半身の捻転差が生まれ、左わきが自然としまった感覚になります。これがハンドファーストを生む『タメ』になるのです」
ポイント3:腰を切ってクラブの通り道を作る
「下半身の動きが止まってしまうと、インパクト後にクラブが抜けるスペースがなくなるので、手首をほどいて当てにいくしかなくなります。腰は止めずにしっかり振り切りましょう」
ポイント4:右手首の角度を崩さずに振る
「下半身主導で切り返し、腰を止めずに回転できれば、手は何もしなくてもクラブヘッドはボールに当たります。このとき、フィニッシュまで右手首の角度を保つことが重要です」
今回レッスンしてもらった内容には、インパクトゾーンでの体の使い方、力の出し方など、大事な要素が全部詰まっている。ぜひ練習してみよう!
※月刊ゴルフダイジェスト2014年4月号より