「プラス2番手の飛び」は本当なのか?
9月16日にヤマハから発売されたインプレスUD+2シリーズ。注目すべきは、7番アイアンでロフトが26度だということだ。2番手飛ぶという“激飛び”アイアンだけあって、超ストロングロフトだが、飛距離、打ちやすさにどう影響するのかが楽しみ。また、ドライバーも高反発フェースやソール一体型ウェートなどが搭載。本当にプラス2番手の飛びが実現できているのだろうか?
ひたすら“真っすぐ”に飛ぶ!「UD+2ドライバー」
まずは、ドライバーから試打!「UD+2」シリーズは、「ウルトラディスタンスでプラス2番手の飛び」がコンセプト。ドライバーも“ロフトを立てた”設計で、普通ドライバーは表示ロフトよりもリアルロフトが寝ているが、このクラブは表示通りとなっている。
構えたときの顔はクセのない丸顔。ヘッド大きさは460ccと今どきではあるが、「ボテッ」とした印象はなく、精悍でカッコイイ。ヤマハらしい美しい顔つきだ。
芯の真後ろにヘッドの頂点があるから、ターゲット方向に対して構えやすいし、イメージも出しやすいな。打感は金属音なのだが、あまり甲高くないのが好印象。“スパッ”と振りきれるから打っていて気持ちがいい。初速が速くて球が吹き上がることもなく、どんどん前に飛んでいってくれる感じだ。
このドライバーはいわゆる「つかまり系」に分類されるので、何発打ってもスライスが出ない。しかし、つかまりすぎることもないので、弾道はドローというよりはストレート。直線的にフェアウェイをとらえることができそうだ。
このクラブは、重量が281グラム(純正SRシャフト)と軽く、誰もが振りきれる仕様になっている。そして何より打っていて気持ちがいい! 心地いい弾き感で、インパクトした瞬間にボールが飛び出していってくれる。特に、最近ヘッドスピードが落ちてきたというゴルファー、飛距離が落ちてきたというゴルファーは一度お試しあれ。
飛ぶだけじゃない! やさしいも兼ね備えた「UD+2アイアン」
続いては、アイアンだ。“激飛び”アイアンのカテゴリーを確立した「UD+2」シリーズの2代目。「プラス2番手」と言うだけあり見た目は、アイアン型ユーテリティに近い。このソール部の広さ・厚さを嫌がる人もいるかもしれないが、広く厚いソールのおかげで「ポンッ」と置いただけでスクェアに構えることができ、安心感もある。
若干グースネックになっているので、下手につかまえようと力が入ることもない。スコアラインが2本白くなっているのも、スクェアに構えやすい演出だ。
ヒットした瞬間にボールがすっ飛んでいく感じの弾き感。フェースに乗せて打つというよりは、弾きで飛ばすタイプなので、この辺は好みが分かれそうだ。また多少芯を外しても、飛距離の落ち込みは少ない。
決してシャープとは言えないソールではあるが抜けはいい。これなら様々なライからでもグリーンを狙っていけそうだ。
7番でロフト26度という超ストロング設計であるが、球はしっかり上がってくれる。高さはしっかり番手通りに上がってくれるということだ。シャローフェース、低重心、深重心というクラブの特性ゆえ、楽に球を上げてくれる。インパクトの瞬間から球が上に飛んでくれる、そんな印象だ。
前作の「UD+2アイアン」同様、このクラブも“ぶっ飛び”なんだが、今回のモデルは、それ以上に“やさしさ”が際立った。ミスヒットに強く、球も上げやすい。アイアンにシャープさや喰いつくような打感を求める人には向いていないが、「往年の飛距離を取り戻したい」、「やさしいクラブでコースを攻めたい」、そんなゴルファーにはピッタリのアイアンだ。