プロのようなやわらかいスウィングに憧れてはいるものの、40代50代と年を重ねて体がだんだん硬くなると、“しなやかなスウィング”が難しくなる。若いころのように振りたい、飛距離を取り戻したい。そう考えるアマチュアゴルファーは多いだろう。61歳になった今でも、シニアツアーの第一線で活躍する室田淳プロに聞いてみた。
スウィングや球筋は年齢によって変わってくる
「何も変わったことはしてねぇな。俺がゴルフを始めたのはパーシモンの時代、それからメタルになって今は大型ヘッド。でも別に道具に合わせて変わったことをしているわけじゃない。ただ、誰もが体は変わっていくよね。それに合わせたスウィングを探していくことは大事だよ」(室田淳、以下同)
なるほど、これが室田プロのすごさなのか。そこで今回は室田プロに、シニアになっても飛ばせる「年齢に合わせたスウィング」を教えてもらった。
コックを使えるフックグリップがいい
年齢を重ねて、ヘッドスピードが落ちてしまうのは仕方がないこと。室田プロは40歳を過ぎてから、フックグリップに変更した。フックグリップはよく、「インパクトで手を返しやすくするため」だと言われるが、室田プロの狙いは手首を柔らかく使うため。フックグリップで握るとテークバックでコックを入れやすくなり、インパクトゾーンでヘッドを走らせることができるからだ。
また手首を柔らかく使うことができるので、インパクトでフェースがスクェアに戻しやすいというメリットもある。操作しなくても自然とアドレス通りに戻ってくるので、無理やり返す意識は必要はない。
球筋はひじの高さで調整
室田プロは球筋によってグリップを変えることはない。アドレスでひじの高さを変えることでスウィング軌道を変え、球を曲げる。
フェードの場合
フェードを打つ時は、右ひじが上にくるように構える。右肩が出ることでアウトサイドインのスウィング軌道になる。
ドローの場合
ドローの時は左ひじが上にくるように構える。左肩が出ることで、インサイドアウトに振ることができるのだ。体の硬さを補うための室田プロの工夫。皆さんも参考にしてみてはいかがだろうか。
(月刊ゴルフダイジェスト2013年4月号より抜粋)