61歳になった今でも、シニアツアーの第一線で活躍する室田淳。「クラブが長尺化し、ヘッドも大型化したため“遠心力”を重視したスウィングに変わってきた」という。室田に「遠心力をより大きくするスウィング」をレッスンしてもらった。
体を止めて遠心力を生み出す
「スウィングっていうのはヘッドの円運動でしょ。ヘッドの重さがあるから、丸く動かすと外側に引っ張られて遠心力が生まれるの。でも遠心力につられて体が一緒に回ってしまうとヘッドは走らないよ。ヘッドを走らせるためにはスウィング中の“ちょっとした我慢”が必要なんだよ」(室田淳、以下同)
その1:左肩が開くのをガマンして、胸を正面に向ける
まずガマンすべきは、「左肩の開き」。腰と一緒に上半身まで回してしまうと、体の回転以上のヘッドスピードは出ない。インパクトで胸を目標方向に向けず、正面に向けることで左肩が“ストッパー”になりヘッドが走るぞ。
その2:右かかとを上げるのをガマンして、体の開きを抑える
ダウンスウィングでは右足かかとを上げないように我慢しよう。ベタ足気味にスウィングすることで上半身が開かなくなり、より大きな遠心力をボールに伝えることができる。右足を蹴り上げてしまうと、振り遅れや体が左に流れるミスにつながってしまうぞ。
その3:フォローまで頭を上げるのをガマン
ヘッドに遠心力がかかると外側に行こうとする力が強くなる。この力を逃がさないために、頭を上げずヘッドと引っ張り合うように意識しよう。目安はヘッドが腰の高さにくるまで。それまではインパクトした一点を見つめたまま頭は上げない。そうすることで、よりヘッドが速く走るようになる。
皆さんも、スウィング中の“3つのガマン”を実践して、飛距離アップに挑んでみてはいかがだろうか。
※月刊ゴルフダイジェスト2013年4月号より