左親指が「こんにちは」。まずはグリップに注目!
左手の親指が右手の親指と人差し指で作るV字から見えています。尾崎将司も同じように握っていますが、この握り方のメリットは左腕とクラブの一体感が得られるところにあります。左腕リードの感覚もつかみやすく、右手を使い過ぎる人には是非試してもらいたい握り方です。
上体を右に寄せてから上げるバックスウィング
下半身を止めてその場でねじり上げるようなバックスウィングではなく、体を使って効率よく飛ばすためのエッセンスが満載です。右に上体を寄せながらクラブを縦に上げてていくことで、しっかりと右サイドに荷重され、エネルギーを蓄えられています。
一本足打法のようなトップ
しっかりねじられた上半身に対して左足への加重はほとんどありません。左足が浮いてこそいませんが、まるで一本足打法のようなイメージです。恐らく体が少し硬いのかもしれませんが、フットワークを使ったバックスウィングのエネルギーの蓄え方は見事です。
このポジション、カンペキだ! 一流の証のダウンスウィング
この画像は、池田勇太選手が一流のボールストライカーであることを示す一枚です。左のひざがアドレスの位置に戻り、左足をしっかり踏み込んで切り返しています。上半身がまだ開かずにいるため、縦に上げたクラブがプレーン上に乗っています。
入射角が浅いから、低くて長いインパクトゾーンができる
池田勇太選手のショットをテレビ中継で見ると、上からダウンブローに打ちつけているように映ることがありますが、それは、低く打ち出したりフェードで攻めたりと、球を操るショットの際に、入射角をコントロールしている映像。普段のショットでは入射角はゆるやかで、どちらかといえばボールを運ぶように打っています。この画像でも”タメ”は強すぎず、低く入って低く抜けるインパクトゾーンが実現されています。
手首のスナップでピュン! 池田ならではの加速フォロー
ティがその場に残っているところに注目です。これは、ヘッドの入射角が浅く、レベルブローの状態で抜けて行ったことを表わしています。クラブを振ったときの音がインパクト後に”ビュッ”と鳴るように振れています。
また、2枚目と3枚目の画像に注目すると手元の位置の変化に対してクラブの運動量がかなり大きく動いていることがわかります。手元を先行させた状態から、インパクト直前の手首のスナップによってヘッドを走らせ、インパクトゾーンを低く長く使う。マネをするのはちょっと難しいと思いますが、そのコツがこの画像には表れています。
クラブが縦におさまる体にやさしいフィニッシュ
フィニッシュではシャフトが背中に当たるように縦に振り抜かれています。右肩がターゲットを向くほど回し込んだりせずに、クラブにまかせて体に負担のないフィニッシュに収まっています。
ジュニア時代に作り込まれたスウィングの良さを、大人になった今も活かし続けている。池田選手のスウィングからは、そんな印象が見て取れます。一見独特に見えて、インパクトゾーンでヘッドが低く長く動く実に効率の良いスウィング。賞金王も納得の、スウィングです。お見事!