「体の正面で打つ」。ゴルフをやっている人なら、一度は聞いたことのある言葉……なのだが、ヘッドが大型化した現代ではこれをやるのがなかなか簡単ではない。そんな悩めるアマチュアに、石川遼が「正面で打つ」重要性とそのためのコツを解説してくれた。
「右足前で打つくらいでちょうどいいんです」
石川遼は、体の正面で打つことが、エネルギー効率が高いと話す。胸の向きに対して垂直に当てた状態が、もっとも力が逃げないからだ。
「ヘッドが大きいドライバーはフェースが開きやすい。そのため、少しでも手が目標方向に出ると振り遅れてしまいます。理想は時計で言うと腕が12時の向きのときにヘッドが6時の位置にあること。それを可能にするには胸を止める動きが必要です。体は回転するものですが、全身で回ろうとすると振り遅れます。腰は回るが、頭は我慢して残す。結果、胸がボールと向き合い、体の正面でインパクトできるんです」(石川、以下同)
体の正面で打つためには、「右足の前で打つくらいでちょうどいいんです」と石川は言う。下の写真のように、インパクトでヘッドファーストになるくらいのイメージを持つのがポイント。ヘッドが大きく振り遅れやすいドライバーはこれでちょうどインパクトに間に合うという。
反対に、左足かかと線上にあるボールに当てに行こうとすると、手もとが前に出てフェースが開いてしまうから、注意が必要だ。
ヘッドファーストのイメージをもって、一度スウィングしてみてはいかがだろうか。
写真/有原裕晶
(週刊ゴルフダイジェスト2017年1/10・17号より)