少しダフっても大丈夫な打ち方がある
冬の薄いライからの池越えや谷越え。ダフれないうえにキャリーも出さなきゃいけないこの二重苦、どうすればいいだろう?
「たしかに、イヤな状況ですが、対処方法を知っていれば、そこまで恐れる必要はありません」
そう言うのは甲斐慎太郎プロ。ぜひその対処法を教えてください。
「まず絶対ダメなのは、球を上げようとすること。この動きはダフリの大きな原因です。別に木を超えるわけじゃないんだから高い球は必要ありません。そしてもうひとつが、クリーンに打たなきゃと思ってボールを右に置き、上からガツンと打ち込もうとして大ダフリするパターン。これが意外に多いんですよ」(甲斐、以下同)
でも、ダフりたくないライでは、ボールを右に置いて上から打てとよく言いますよね。
「はい。上手く打てればそれも有効ですが、ほんの少し手前から入っただけで大ダフリになるので、リスクが大きいんです」
なるほど、プロならそれでも大丈夫だけど、アマチュアにはオススメできないってわけですよね。
「薄芝は、番手を上げて“掃くように”打つのが安全です。フェースのトウ側でボールを拾うような感じでフラットに振れば、少しダフっても大ケガにならないんです」
ポイント:フェースの開閉で“掃くように”打つ
トウで打とうとすると、フェースを開閉するイメージも湧きやすく、ヘッドが返るエネルギーが少しのダフリならカバーしてくれる。
ポイント:ボールから遠くに立って届かせるように振る
ボールをトウ側にセットするぶん、ボールから遠くなり、自然とスウィング軌道もフラットになりやすく、入射角もゆるやかになる。
トウ側にセットする、ボールから少し離れてアドレスする。このふたつを心がけるだけでもミスが出る可能性はグッと低くなるはず。さっそく試してみよう。
写真/姉崎正
(月刊ゴルフダイジェスト2017年2月号より)