プロゴルファー幡地隆寛(はたぢ・たかひろ)をご存知だろうか。2016年にプロデビューした期待の若手プロで、その魅力はなんといっても平均300ヤード越えのビッグな飛距離。その幡地のキャディバッグに、今やアマチュア的には“絶滅危惧種”とさえ思える「2番アイアン」を発見。なんでもこれ、ジェイソン・デイの“おさがり”らしいのだが……。

ジェイソン・デイの「ストッククラブ」が巡り巡って日本のルーキープロの元へ

画像: PSiの2番アイアンは“プロ専用”のプロトタイプ。「この1本」はジェイソン・デイのストッククラブとして世に出たレア中のレアもの

PSiの2番アイアンは“プロ専用”のプロトタイプ。「この1本」はジェイソン・デイのストッククラブとして世に出たレア中のレアもの

幡地のバッグに入っているのは、テーラーメイドの「PSi」の2番アイアン。市販品ではなく、同社契約プロのジェイソン・デイのために作られたプロトタイプだという。それが、巡り巡って試合で使える2アイアンを探していた幡地のバッグに収められることになったのだそう。

画像: 幡地の2アイアンを構えたところ。う……薄い!

幡地の2アイアンを構えたところ。う……薄い!

「ツアーでは、(飛距離が)280ヤードアベレージの人がスプーンをティショットで打ってることが多いじゃないですか。それって250ヤードくらいだと思うんですが、その距離を打つのに、僕の場合2アイアンがちょうどよくて、探していたんです」(幡地、以下同)

アマチュアなら250ヤード飛べば立派な飛ばし屋だが、そこはプロ。250ヤードを“きっちり刻める”という理由で2アイアンをチョイスしている。ユーティリティだとボールが上がりすぎてコントロールが難しくなうというのが、2アイアンである理由だ。ダスティン・ジョンソン、ジェイソン・デイなどもバッグに2アイアンを入れているから、世界のパワーヒッターの間では絶滅危惧種どころかむしろ定番とも言える。

画像: 弾道計測器「トラックマン」のデータ。きっちり250ヤードを打てる頼れるクラブになっている

弾道計測器「トラックマン」のデータ。きっちり250ヤードを打てる頼れるクラブになっている

もし、我らアマチュアが2番アイアンを打つならば

正直このクラブを一般アマチュアが打ちこなせるとは到底思えないが、ゴルフメディアの使命として、念のため「打つコツ」も聞いてみたところ、「大切なのは、タイミングです」という意外な答えが返ってきた。

「2アイアンはボールが上がりにくいというイメージがあると思いますが、シャフトは長いし、実はそんなことはありません。上がりにくいというイメージにとらわれて、力んで打ち込みすぎたり、無理に上げようとすくい打ちになるから、結果的に上がらないんです」

画像: 力んで自分から打ちにいくと、かえってボールが上がらない

力んで自分から打ちにいくと、かえってボールが上がらない

「大事なのは、タイミング。長いクラブほど、クラブが降りてくるのを“待つ”必要があります。切り返したら自分から打ちに行かずにクラブが降りてくるのを待って、パワーではなくタイミングで打つ。上がらなくてもいいというくらいの思いで、力まず打ったほうが、意外と上がってくれるんです」

画像: 切り返したらクラブが降りてくるのを待つことが大切。ドライバーにも通ずるコツだ

切り返したらクラブが降りてくるのを待つことが大切。ドライバーにも通ずるコツだ

うーん、なるほど。まるで僕らが8番アイアンを打つように2アイアンを打つプロの弾道を見ていると、なんだか一般アマチュアでも2アイアンを打てるような気になってくるから不思議だ。

「僕は昔から2番アイアンが好きで、学生時代はよくスティンガー(タイガー・ウッズが得意とするミサイルのような超ローボール)を打っていました。試合で打つと『あれ、トップ?』なんてギャラリーに言われるんですが、その後ボールがグーンと浮き上がって『おーっ!』ってなる、それが気持ち良くって。プロになってからですか? 確率が低いので、打っていません(笑)」

そんなこと言わずに、ツアーの舞台で2アイアンのスティンガーをぶっぱなし、ギャラリーの度肝を抜いてください、幡地プロ!

画像: 幡地隆寛(はたぢ・たかひろ) 1993年広島生まれ。2016年プロ転向。名門・東北福祉大学ゴルフ部出身。身長188センチの恵まれた体格から放つ、平均300ヤード越えの豪打が魅力の若手プロ

幡地隆寛(はたぢ・たかひろ)
1993年広島生まれ。2016年プロ転向。名門・東北福祉大学ゴルフ部出身。身長188センチの恵まれた体格から放つ、平均300ヤード越えの豪打が魅力の若手プロ

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