謎のボール「ROSSO B」その性能やいかに
テストしたのは、100円均一ショップ「ザ・ダイソー」で売られていたボール、その名も「ROSSO B」。2個で100円なので、一個50円(税抜き)だ。
これを打つのはみんなのゴルフダイジェスト編集部員でプロゴルファーの中村修。もちろん、普段の使用球はいわゆる「プロボール」だ。2個100円のボールを打つのは初体験である。
というわけで、特別に許可をもらって、エースボールを1球、次に1個50円の「ROSSO B」を打ってもらった。ちなみに「ROSSO B」の価格はエースボールの約1/10だ。
ちょっと待った。意外と飛んじゃってるんですけど……
まずはエースボールで打つ。さすがプロ。軽めのアゲンストの中、「キーン」という心地よい金属音を残し、高弾道かつ低スピンの軽いドローボールがフェアウェイ250ヤード地点に落ち、転がって約270ヤード地点で止まった。いつも通りの弾道だ。続いては、いよいよ「ROSSO B」をティアップ。
ガキーーーーン!
す、すごい音! 材質が硬いのだろう、まずもって打球音がまったく違う。打球音が低めのプロモデルのドライバーで打ってこれだから、アマチュア向けで打球音が高いクラブで打ったら、かなりの音になりそうだ。
弾道は高弾道。スピンも少なさそう。ほぼストレートで意外と伸びる。驚くなかれ、エースボールに比べ、「約10ヤードほど飛ばない」という結果であった。さすがに飛距離は落ちる。が、正直に言えば想定したほどの差は出なかった。
さらにアイアンでも打ってみたが、こちらも止まらないという感じはない。ツアーのセッティングではない、一般営業であれば十分に止められた。
「思ったより悪くないというのが正直な感想です。飛距離もそこまで落ちないし、プレーするぶんには問題がありません。本当の初心者で、ボールが10個あっても20個あっても不安、という人にはいいんじゃないでしょうか」(中村)
アプローチでのスピン性能、パッティング時の打感等々性能面は高価格帯ボールと比べるだけ野暮というもの。公認球リストに掲載されているかどうかは未確認だが、競技に出るレベルでなければそれもひとまず気にしなくていいだろう。
初心者で、ボール代がバカにならなくてなかなかゴルフ場に行けないという人、会社の後輩をゴルフに誘うのにボールくらいはプレゼントしてあげたいという人などは、検討してもいいかもですよ。