女子プロで165センチの藤本麻子は女子プロの中では決して小柄ではないが、多くの成人男性よりは小さくて非力なはず。にもかかわらず、260ヤードも飛ばせるのはいったいなぜ!? 開催中の2017中京テレビ・ブリヂストンレディス初日で2位と好調の、藤本の飛ばしの秘訣をご紹介!
女子は「下」の力でヘッドを走らせる
「たしかに一般男性よりも腕力はありません。私のほうが飛ぶワケは『右足の蹴り』にあると思います」と藤本は言う。
「私が意識しているのは右足。ダウンからインパクトにかけて、右足で地面を強く蹴り上げます。結果、下半身の動きにつられてクラブは『振られる』感覚になります。上半身の力みが消えてスムーズな振りになり、ヘッドが走り、飛距離が出るんだと思います」(藤本、以下同)
「上半身で意識するとすればフォローを低く出していくこと。ボールを運ぶ感覚も身につきますよ。フォローを低く長く出すためには、左手でクラブを引っ張る感覚が大切です。左手の甲が目標を向くようにクラブを真っすぐ、大きく出しています」
効率よく飛ばすにはレベルブローでとらえることが大事だ。「上から打ち込もうとすると、上体が突っ込んでしまう。ボールの先にもうひとつボールがあるイメージでそこに向かって振ります」
「長身で力があるほうが、飛ぶに決まっている!」と考えがちだが、そんな単純なものでもない。藤本プロのように、右足を踏み込み、ヘッドを走らせれば、260ヤード越えも現実になる。
(週刊ゴルフダイジェスト2015年8/11号より抜粋)