ボールを左にズラす“ソール滑らせ打法”
時に背丈よりも高い砲台グリーン。うまく上げないとダボの危険性もあるそんな状況で、プロたちはどんな風に寄せているのだろうか?
「ピンの先端が見えるかどうかという砲台で、重要なのはライの状況です。球が浮いている初夏のラフなら、クラブの抜けも悪くないので、球を上げられます」(市原、以下同)
アプローチは転がしが基本、とはよく言うが、初夏のラフからの砲台グリーンのアプローチに限っては、上げるアプローチが基本なのだという。
「短めのラフに球が浮いていて、ヘッドが抜けやすそうなら、手前の芝ごと打つイメージでソールを滑らせます。足元の傾斜に沿って、大きくゆったりと振るのがポイント。上から打ち込むとヘッドが抜けずにミスしやすい上、出球のスピードと高さが安定せず、距離感を出せません」
このとき、足場が平らだったり、ゆるやかな左足上がりならSWを選択する。しかし急な左足上がりの場合は、SWでは球が上がりすぎるので、AWやPWを選択するのがおすすめ。
「足場が平らな場合は、左足を少し引いてオープンにたち、クラブをスクェアに構えて、フォローで右手のひらが顔を向くように振ります。少し左足上がりの場合は、傾斜に沿って振りやすいように、腰から上を右に傾け、両肩のラインが傾斜と平行になるように構えるのがポイント。クラブをスクェアに構え、左に体重移動せずに傾斜なりに振ります。急な左足上がりの場合は、スタンスをさらにオープンにして、右足1本で立つくらいに、右足の内側で体を支えるのがポイント」
ボールの手前からソールを滑らせればダフることもない。砲台グリーンだから、ラフだからと恐れずに、思い切って寄せていこう!
(週刊ゴルフダイジェスト2016年6/14号より抜粋)