伝説の名器が「短いのに飛ぶ」ようになって復活した
1998年発売のキャロウェイのフェアウェイウッド「スティールヘッド」といえば、フェアウェイウッドの名器中の名器と誉れ高いモデル。2001年発売の「スティールヘッドプラス」も2モデル続けて名器と呼ばれている。初代は谷口徹が長く愛用したことでも知られているが、2代目に至っては、2017年4月のパナソニックオープンで優勝した久保谷健一が“いまだに”バッグに入れ続けている。
その名器のDNAを継承した(実際に、構えた顔の印象が往年の名器によく似ている!)ニューモデル「スティールヘッドXR」が女子ツアーに投入されたのはつい先日のアース・モンダミンカップでのこと。藤田光里、柏原明日架ら契約プロたちがいきなり実戦投入したのは記憶に新しいところだ。通常の3番ウッドよりも半インチ短くて打ちやすいにもかかわらず、飛距離が出るというのが女子プロたちの評価のポイントであった。
さて、そんな名器のDNAを継承したフェアウェイウッドが、満を持して男子ツアーに投入された。これに早速反応したのが、現在クラブ契約フリーの池田勇太。
3番ウッドを手にした池田はシャフトにアルディラの「ローグ」(硬さTX)をセット。先を少しカットしてヘッドの挙動を安定させたいとリクエストし、微調整となった。流れで5番ウッドも作るという。
池田勇太といえば、2016年に使用したプロギアの「RS-F(現在は公認リスト外)」やヨネックスの「N1-CB」が軒並み高評価を得るという、ツアー屈指の目利き。そんな池田が目をつけたとあって、キャロウェイもすぐに組み付け作業を開始した。
池田だけでなく、初代スティールヘッドを長く愛用していた2012年の賞金王・藤田寛之が「ボールのばらつきがとにかくない」と絶賛するなど、ツアーお披露目初日から、かなりのプロがバッグに入れ、テストを開始しているという。
2017年のキャロウェイといえば、なんといっても“禁断の飛び”をうたったドライバー・GBBエピックの大ヒットを抜きには語れないが、今度はフェアウェイウッドがブームになりそうな気配。名器の後継機が必ずしも名器になるとは限らないが、新たなる名器誕生の予感がプンプンしてくる。こちらは2017年7月21日発売と、間もなく一般アマチュアも手にすることが可能。お店で見かけたら、ぜひ試打してみたい一品といえそうだ。