炎天下の夏ゴルフでは、暑さだけじゃなく、日差しにも注意しなければならない。実は日差しや紫外線が強い日は、グリーンのラインとカップ周りの傾斜が読めなくなりやすく、スコアにも悪影響が出る危険性がある。それって、なんで!? 種田眼科医院院長の種田芳郎先生に教えてもらった。
強い光は目の疲労のもと
「目の真ん中にある瞳孔は、明るくなると縮み、暗いところでは広がります。夏ゴルフでは、眩しい芝から球を打ち、日陰やカートの薄暗いところでスコア記入、瞳孔はその度『縮む&広がる』を繰り返します。これを司るのが毛様体筋で、45歳前後からその筋肉も疲れやすくなります。眩しい、暗い、近い、遠いで『よく見えない』となるのは眼が疲労しているから。もうひとつ夏ゴルフでケアすべきは、紫外線です。スキー場の『雪目』ほど深刻ではありませんが、角膜炎や長期では白内障の可能性も高めます」(種田、以下同)
「そのケアとして点眼薬があります。眼科で診察を受けて各自に合った処方箋を差すのが一番ですが、市販薬も方法の一つ。紫外線や毛様体に良い成分が入ったものを選ぶのがいいでしょう。注意点は差す回数と差し方。スタート前、お昼、帰路前の3回を基本に1日4~5回が目安。差し方は、目薬が涙小管や涙のうに流れ込まないように目頭を押さえ、目全体に目薬が行きわたるようにします」
サングラスのレンズは透明がいい
「そして、プレー中はサングラスをかけましょう。オススメは紫外線プロテクトのレンズを使った透明タイプ。色つきは眩しさ対策になりますが、日差しがレンズわきから入ると、開いていた瞳孔を急激に閉じさせ、かえって目を疲れさせるからです」
日差しの強い夏ゴルフは“目焼け”にも注意。パットの傾斜が読めにくくなり、もろにスコアに影響してしまう。3パットをしたくないなら、目薬やサングラスを常備してラウンドに行こう。
写真/三木崇徳
(週刊ゴルフダイジェスト2016年8/2号より抜粋)