2017年の「日本女子オープン」は、ディフェンディングチャンピオンの畑岡奈紗が2週連続優勝となる連覇を達成して幕を閉じた。40年ぶりの女子オープン連覇、しかも優勝スコアの20アンダーはメジャーのアンダーパー記録。圧倒的強さを見せつけた畑岡の優勝会見の模様を、一問一答形式でお届け!

連覇できると思っていた? 「少しありました」

Q:昨年の優勝は最後のパットで決めましたが、今回は違いましたか?

「はい。2位との差があったので違いました。緊張せずにいつも通りできました」

Q:どのあたりで勝てると思いましたか?

「11番の長いバーディパットが決まったときは、今日はいい流れできているなと思いました」

Q:大会前は連覇できると思っていましたか?

「先週の優勝がすごく自信になっていたので、少しありました」

Q:独走状態でしたが、どういうところの技術がかみ合いました?

「(前週に優勝した)ミヤギテレビ杯の前の週にこちら(我孫子GC)のメンバーさんと2日間ラウンドさせていただいて、その時にじっくりとコースの隅々まで教えていただいた。ある程度自分の中で攻め方やマネジメントが整った状態で来られたのがよかったと思います。その時にコースが広いと感じて、自分に向いてるなと思っていました」

Q:自分の持ち味はピンを攻めるということでしたが、今日は?

「はい。それはできたと思います」

Q:朝から緊張しましたか?

「練習場からティオフもすごく緊張していました。前半はずっと緊張してましたね」

Q:ラウンド中にこんなに差がつくとは思いましたか?

「ピンポジションがすごく難しかったので、間違った攻め方をしないように、チャンスを一つ一つものにしていければと思っていました。ピンポジを見る前は接戦になると思っていたので、こんなに差がつくとは思っていませんでした」

Q:自分の目標の20アンダーが出せたが……?

「優勝争いしたときに一番苦しいのは相手が目の前にいて、それを意識して自分のプレーができないことだと思うので、そうなるより自分で20アンダーという明確な目標を決めて、それだけに集中してやったのがこの大会4日間を通してよかったんだと思います」

Q「2位を圧倒しましたが……?

「今回は海外からの選手も何名か参戦されていたので自信にはなります」

Q:20アンダーを目標にしたのは?

「最初は15アンダーを目標にしていましたが、それより上を見ている選手がいたので、それに負けられないと思って20アンダーにしました」

Q:これで3年シードが手に入った。来季は米ツアーに挑戦?

「今年は準備も整わないまま行ってしまい反省しているので、今年の反省点を踏まえて、来季の出場権を得られれば万全の状態で臨みたいです」

Q:どんな準備が足りなかった?

「ホテルを転々として、なかなか体を休められなかったり、連続して試合に出たことで空回りしたことがあったので、ある程度休みを入れて1試合1試合集中したい。移動も大変なので、そういう部分が一番だと思います」

Q:先週は米ツアー7割と話していましたが、今は割合は?

「そうですね、9割くらいは」

Q:米ツアーで技術的に足りなかったのは?

「ショートゲームですね」

Q:今年は米ツアーで苦戦して、日本との違いは?

「そこまで違いは感じませんが、米ツアーはもっとピンポイントで狙わないと、大きなケガにつながる場合があるのでショットの精度、アプローチ、パットでしのげる技術を身につけていきたいです」

Q:飛距離はどうですか?

「もっと飛距離を出せればいいですが、今の飛距離を保って、もっと正確性を向上したい」

Q:今回の優勝で米ツアーでもという手ごたえは感じられましたか?

「あくまでも日本での2試合なので、それはわからないですが、この2試合のスコアを見れば上位で戦えるのかなと思います」

Q:宮里藍さんが引退して、これからは私たちの世代が頑張らないとと話していましたが、どういう目標に?

「海外や米ツアーでの優勝もそうですし、日本ツアーでも外国選手が活躍しているので、少しでも多く日本の選手が優勝していくと盛り上がるという意味です」

オリンピックに出場できたら目標は? 「金メダルです」

Q:プロ転向したときに5年以内にメジャー優勝と、少しは近づきましたか?

「少しはあります」

Q:この優勝で世界ランクも上がると思いますが

「そうですね、来年のメジャーの(出場権の)ことを考えると大事になると思います」

Q:その先にはオリンピックも?

「そうですね」

Q:オリンピックはまだ先ですが、出場できたら目標は?

「金メダルです」

Q:パッティングもすごくよかったと思いますが、気をつけたことは?

「どちらかというとスウィングもそうなのですが、緊張するとテンポが速くなったり、強く入ったりしてしまうことがあったので、テンポだけは気をつけてできたと思います」

Q:今年苦しんだけどもう一度挑戦する米ツアーの魅力は?

「最初と変わらないのは、いろいろな国籍の選手がいて、活躍しているのは自分と同じような年代の選手、そういう人とオリンピックのことを考えると、競り合えるようなプレーヤーになりたいからです」

写真/岡沢裕行

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