台風の影響で3日間競技となった2017年の「マスターズGCレディース」。第3ラウンドで雨の中5アンダーで回った上田桃子がトータル11アンダーで今季2勝目を挙げた。2007年に賞金女王になってから10年、海外に挑戦し、国内復帰した今なお国内女子ツアーを引っ張り続ける上田桃子の「錆びないスウィング」を、プロゴルファー・中村修の解説で見てみよう。

前傾角度が崩れない!

上田桃子プロのスウィングはお手本にすべき点だらけなのですが、その中でももっともアマチュアゴルファーが参考にしてもらいたいのが、前傾角度をキープしている点です。

写真1の右のコマを見てください。両肩を結んだラインが前傾した軸に対して90度に回っているのがわかるでしょうか? これは、アドレス時の前傾角度がしっかりとキープされている証拠。インパクトの瞬間に体が伸び上がってしまうと、このような状態にはなりませんし、ボールにパワーを伝えることもできません。

前傾角度をキープするのは、とくに現代の大きく、長く、軽くなったクラブを安定して扱うためには必須のスキル。21世紀のゴルフスウィングの、基本中の基本とも言えるものになっています。

画像: (写真1)トップからフォローまで前掲角が崩れずに振りぬくことで抜群の安定感を誇る上田桃子

(写真1)トップからフォローまで前掲角が崩れずに振りぬくことで抜群の安定感を誇る上田桃子

では、どうすれば上田プロのような不動の前傾角度を手に入れることができるでしょうか。再び、写真1右のコマをご覧ください。シャツの右側にしわが多くよっていますよね。前傾角度がキープできない人は、ダウンスウィングで右肩の位置が高くなるため、このようにシャツにしわがよることはありません。

そこで、まずは意識改革。ダウンスウィングで体の右側を伸ばさないように意識して素振りをしてみてください。そうすると、下半身をおだやかに、かつしっかりと押し込むように使う感覚がつかめると思いますし、それは結果的に前傾角度をキープすることにつながってくるはずです。

国内女子ツアーではベテランの域に達している上田プロですが、いまだ賞金王争いの最前線で戦いを続けています。その錆びないスウィングのエッセンス、ぜひ真似してもらいたいですね。

写真/大澤進二

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