月刊ゴルフダイジェストに好評連載中の、美食ゴルファー養成講座「ウマイ!の基準」。今回紹介するのは、小野GCの「ブレッドプディング」。約50年近く続く名物の“小野のプリン”には、どのようなこだわりが詰まっているのだろう? さっそく見てみよう。
プレー後に食べる“とっておきの”楽しみ
正式名称は「ブレッドプティング」。昭和36年開場、メンバーシップ制のトーナメントコース「小野ゴルフ倶楽部」で、上田治設計のコースとともにメンバーたちから愛され続けているのが“小野のプリン”だ。

ほど良い苦味と甘みが心地いい
「はじめてお客さまに出されたのは昭和43年頃と聞きます。ちょうど高度成長期のタイミングで、それまで口にできなかった洋食のデザートが一般的に広まったんでしょう」
とは、小野でプリンを作り今年で13年目となる前田料理長。一般的なプリンが蒸して造られる中、香ばしさと食感のため、オーブンで焼くというひと手間を守り続けていると言う。

「メンバーから愛される限り、それを守り続けるのも仕事のひとつ」と前田料理長
このプリンの特徴は、中に細かくちぎったパンが入っていること。いざスプーンを入れると、普段のプリンで感じる、あの”スッ”とスプーンが入っていく感覚とは違い、しっかりした切り心地。口へ入れてみると、パンの歯応えとフワッとしたプリンの食感を同時に感じることができる。

そのまま食べてもおいしいが、濃厚バニラソースを絡めればまた違ったおいしさを楽しめる
ほとんどのメンバーさんはハーフ休憩を取らず、食事は18ホール終了後ということもあり、小野GCの昼は早い。そのため、ハーフターンでプリンが出ることはあまりないという。
「体を動かした後に、甘いものが欲しくなるんでしょうね。多くのメンバーさんはラウンド終了後に“あれ、まだある?”とおっしゃるんです」と料理長。上田設計屈指の難コースに欠かせない癒やし、というわけだ。
写真/有原裕晶

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