プロや上級者は手が浮かなければ、自分が思ったとおりの弾道が打てることを知っている。そして同時に、手が浮くことがあらゆるミスショットを引き起こすことも知っている。つまり、それだけスウィングにおいて重要であり、大きなテーマだということだ。これを身につけられれば、もう芯を外すことはありませんよ!
ボールを打つ意識が手元を浮かせる理由
手元が浮いてしまう原因は大きく2つあるというのは、上田桃子など多くの選手の指導をする辻村明志コーチ。
「ゴルフのスウィングには遠心力が必ず働きます。これに負けると手元が浮いてしまうわけですが、原因はボールに手先で合わせにいくことです。対策としてはアドレス時の重心のかけ方と上半身に余計な力を入れないことです」
アドレスでかかと体重になっている人が多く、それでは重心が高くなってしまう。
「かかと体重になると踏ん張りがきかなくなる。下半身がぐらつき、遠心力に負けてしまうわけです。どちらかと言えば、つま先側に体重があるほうがいいですね」
また、上半身の力みは最悪だと続ける。大事なことは、クラブの重みを下に持っていくことで、力みがあるとそれを使えなくなる。真下にクラブが下りる感覚がなくなることが大問題なのだ。
この記事は、週刊ゴルフダイジェスト2017年12/19号の特集「インパクトで手元を上げない浮かさない!芯を外さないクラブの振り方」より。記事の中で辻村プロは、7番アイアンでボールをふたつセットするドリルを提案している。ボールを縦にふたつ並べ、自分から遠い位置にあるボールにクラブをセットし、実際は手前のボールを打つ。これができない人は、手元が浮いていると判断できるという。“手元が浮いているかも”と思ったら、試してみるといいだろう。
写真/岡沢裕行