7位から31位になったアダム。バッバは10位から83位に
まず最新の世界ランクトップ10は以下の通り。
1位 ダスティン・ジョンソン
2位 ジョーダン・スピース
3位 ジャスティン・トーマス
4位 ジョン・ラーム
5位 松山英樹
6位 ジャスティン・ローズ
7位 リッキー・ファウラー
8位 ブルックス・ケプカ
9位 ヘンリック・ステンソン
10位 ローリー・マキロイ
ファン納得のそうそうたる顔ぶれである。では1年前、2016年末のトップ10はというと……。
1位 ジェイソン・デイ
2位 ローリー・マキロイ
3位 ダスティン・ジョンソン
4位 ヘンリック・ステンソン
5位 ジョーダン・スピース
6位 松山英樹
7位 アダム・スコット
8位 パトリック・リード
9位 アレックス・ノレン
10位 バッバ・ワトソン
1位だったデイは現在12位、スコットは31位へとここ1年で大きく後退した。さらにリードは8位から24位にランクダウン。ノレンは欧州でそこそこ活躍し17位に踏みとどまっているが、ワトソンは年始のSBSトーナメント・オブ・チャンピオンズで10位に入って以来上位争いはなく、なんと83位まで順位を下げている。
松山やスピース、ジョンソン、トーマスのように年間を通して上位をキープする選手はごく稀。デイやマキロイがトップ10を外れた現状から、わずかな油断さえ命取りになる厳しい現実が浮かび上がってくる。
昨年末137位だったのに今年はマスターズ招待が確約される5位に浮上したラームのような例もあるが、マスターズ常連のブラント・スネデカー(50位)、ゲーリー・ウッドランド(51位)、イアン・ポールター(52位)は当落線上を彷徨っている。
そして日本勢は松山のほか池田勇太(37位)が年内にマスターズ行きの切符を掴むことになりそう。しかし現在49位の小平智、同58位の宮里優作が年内にマスターズ行きを決めるには14日から行われるアジアンツアーの「インドネシアン・マスターズ」で結果を出さなければならないだろう。
タフな戦いは続くが、選手たちにとって出場権はあくまでもスタートライン。メジャー本番でいかに実力を発揮するかが勝負だ。
シーズン前半、海外中心のスケジュールで世界に挑んだ池田は残念ながら結果を出すことができなかった。だが「こんな選手が勝てるの?」と思うような相手が優勝する姿を目の当たりにし「ひとつ噛み合って波に乗れれば自分にもチャンスがある」と自信をつけたようだ。
キャリアグランドスラムに向けマキロイは年始から多くの実戦をこなしマスターズを迎えると断言している。本格復帰の時期は明らかにしていないが、マスターズにはタイガーも出場してくるだろう。彼らと互角に渡り合い優勝争いをするサムライたちの雄姿が見たい。
写真/姉崎正
(一部誤字修正いたしました2017年12月11日20:10)