曲がり幅を減らす工夫がいろいろ
全米アマ優勝時は腕の動きでフェースコントロールし、打球を曲げてゲームを組み立てる感覚派だったマット・クーチャー。だが、20代にスランプを経験し、コーチのクリス・オコネルと取り組んだのはフェースローテーションを抑えたスウィング。安定性を高めることが主眼だった。
「飛距離より再現性。シンプルにコース戦略ができるようになりました」(クーチャ、以下同)
ドライバーは、身長から見るとかなり短い44.75インチを愛用。元はドロー系だったが、現在の持ち球のストレートに近いフェードを打ちやすくする工夫のひとつだろう。ヘッドも、ホーゼル部の調整でオープンフェースに設定。ウェートビスもつかまりを抑えるよう、フェース寄りを重くしてある。
2014年から使用しているブリヂストンの「J715 B5」。短尺使用なのでウェートビスを重くしてある。フェース寄りを重めにしてつかまりを抑制
「弾道データを見ながらベストスペックを探します」と話すとおり、2017年のブリヂストンオープンのレンジでは新モデルのデータを計測。パフォーマンスを高めることに意欲的だ。
![画像: 感性より弾道データ重視!](https://d1uzk9o9cg136f.cloudfront.net/f/16782728/rc/2018/01/12/26128da298db173d7162f9d6d6be274d548b341f_xlarge.jpg)
感性より弾道データ重視!
スピンを抑制する「パワーミーリング」
フェースに施された細かいミーリングのラインがバックスピン量を低減。強いフェード弾道に貢献している。
![画像: 締まったディープフェース](https://d1uzk9o9cg136f.cloudfront.net/f/16782728/rc/2018/01/12/eaa8ba62e35334611bbfcb58c791e355f154b3e0.jpg)
締まったディープフェース
無理せず飛ばせる60グラム台のS
シャフトは三菱ケミカル「TENSEI」60グラム台のSを使用。データ的に最もパフォーマンスが良かったという。
![画像: 44.75インチと短尺だが、ヘッドが重たいので“ミート効率”で飛ばすことができる](https://d1uzk9o9cg136f.cloudfront.net/f/16782728/rc/2018/01/12/211983fadfa5ddfd4962598c6e6c5c1f568d9834.jpg)
44.75インチと短尺だが、ヘッドが重たいので“ミート効率”で飛ばすことができる
現在発売中の月刊ゴルフダイジェスト2018年2月号では、ドライバーだけでなく、マット・クーチャーのデータ重視な14本を紹介している。長年世界のトップレベルで活躍できる秘密を見てみよう!
写真/有原裕晶、矢田部裕