冬は払い打ちが断然やさしい
ゴルフダイジェスト編集部(以下GD):芝が枯れると、アイアンが全く当たらなくなります。
市原建彦(以下市原):インパクトがとてもシビアになりますからね。ほんの少しでも噛むと、もうアウトです。
GD:そうなんです。夏は普通に打てるんですけどね。
市原:夏の芝は腰があって、ボールを支えています。フェアウェイでも、いわば低くティアップした状態と同じなんです。ですから、手前から噛み気味に入っても、そこそこ当たるんです。
GD:自分で気づかないままダフリ気味に打っていたんですね。
市原:冬になるとアイアンが当たらないなら、その傾向がありますね。実はプロは、枯れ芝も上から打つんです。でも、上から打つとインパクトが“点”になってしまうので難しい。冬にアイアンが当たらなくなる人は、“横から払い打ち”、これが鉄則。
GD:“枯れ芝は上から”、がセオリーかと思いました。
市原:横から払い打つほうが、インパクトが“ゾーン”になるので、たとえミスしても許容範囲は大きいんです。
GD:冬の枯れ芝は横から払い打つのがいいんですね。
市原:そうですね。実際に横から払い打ってみた、僕のインパクトを見てください。
GD:これは、まさにジャストインパクトですね。
市原:見てほしいのは、頭の位置と上体の傾き、ボールの位置などでしょうか。上体は少し右に傾いて頭がボールよりも右にあります。そして、ボール位置は左股関節の真下です。
GD:なるほど。
市原:おすすめしたいのは、コンパクトな振り幅で、左股関節で体をターンさせる、この打ち方なんです。プロがよく使う“ライン出し”に近く、インパクトが安定する、ミート率を重視した打ち方です。
この記事は、週刊ゴルフダイジェスト2018年2/6号の特集「磨こう! 冬の2オン力」の一部を抜粋したものである。本誌ではさらに詳しい打ち方の説明がされているので、冬ゴルフでスコアを崩したくない人は、必読だ。
写真/増田保雄