グリーンを狙いたい大事なセカンドショット。アドレスに入ろうとしたところで、ボールが突然動いてしまった! こんなとき、ボールは元に戻すべき? それともそのままプレーを続けていいの?

「よーし、乗せるわよ!」
ティショットでフェアウェイのいい位置にボールを運び、ここはベタピンを狙っていきたいセカンドショット。「よーし、グリーンにしっかり乗せちゃうわよ!」と気合も十分の様子。

「狙いはあの辺りに……」
「左のバンカーだけは注意して打っていきたいわよね」。ここは慎重に慎重に。時間をかけてアドレスへと入ろうとしていたところ……。

コロコロコロ……
「あら? ボールが突然動き始めちゃったわ! 私は何にもしていないのに、風のせいかしら?? えーっと、こんなときはどうすればいいんだっけ」。

「ボールが動いたから、元に戻しますね」。「ダメ―!!」
「あなたがボールを動かす原因になったのなら、1打罰で元の位置に戻さなきゃいけないけど、今のは自分でボールを動かしていないことが明らかだから、罰なしでボールが止まった位置から打てばいいのよ」。
「あれ? ボールが動いたら、自分がボールを動かす原因になったかどうかにかかわらず、元の位置に戻さなきゃダメでしたよね。今回は私がボールを動かしたわけじゃないから、無罰でリプレースすればいいはずですよ」。
さて、2人のジャッジのうち、正しいのはどちら?
アドレスしたあとかどうかは関係なく、プレーヤーの止まっているインプレーの球が動かされた場合、プレーヤーサイドに原因があればプレーヤーは1打の罰を受けてリプレース、プレーヤーサイドに原因がなければ罰なしに新しい位置からプレーしなければならない。(裁定18-2/0.5 2016年規則改定)
週刊ゴルフダイジェスト2/6号「ゴルルとルール。」より(監修・小山混、写真・増田保雄)