冬のグリーンは凍っていて硬いため、ガラスのように速いと思いがち。だが、「その先入観がミスのもと。凍っていても表面がザラザラだったり、溶けだすと一気に重くなったり、イメージよりもしっかり打たないと入りません。かといってノーカンに強く打っても3パット。おすすめは、オーバーしすぎない『ジャスト』のタッチです」と上井邦裕プロ。上井プロの言う「しっかりジャスト」のコツを聞いた!
薄めの20センチオーバー
ゴルフダイジェスト編集部(以下GD):冬ゴルフではアイアンショットやアプローチなどキャリーで乗せたボールが止まりにくいですよね。パットを打つときもグリーンが速いイメージがあります。
上井邦裕(以下上井):冬のグリーンは硬いですから、キャリーで乗せた球が跳ねてランが多く出ます。アイアンはグリーンに直接乗せないで手前に落とすとか、アプローチなら跳ねを計算してキャリーを考える必要があります。一方パットの場合、朝早いときはグリーンに霜が乗っていたりカチンコチンに凍っていたりと状況はさまざまですが、思った以上に重くなっています。
GD:強めのタッチで打つ必要があるのですね?
上井:重いグリーンではラインをあまり膨らませません。外したときは20センチオーバーするくらいのタッチがベストです。午前と午後ではグリーンの速さが変わりますから、十分に気を配りましょう。
GD:強めのジャストタッチで打つのなら、フェースの芯に当てることがそれだけ重要になるわけですね?
上井:そうです。芯に当たらないとタッチが合いませんから。冬グリーンはある意味、四季の中でパットの力量がもっとも試されるといっていいでしょう。
GD:フェースの芯に当てるにはどうすればいいですか?
上井:グリップエンドをみぞおちにつけて素振りするといいでしょう。体の軸を固定し、ストロークの支点を安定させる感じをつかめば、フェースの芯でヒットしやすくなり、タッチも合ってきますよ。
凍ったグリーンは普段よりも速くタッチが合いづらい。しっかりジャストでフェースの芯でボールをとらえよう。
(週刊ゴルフダイジェスト2018年1/23号より)
写真/増田保雄