1999年生まれ、茨城県出身の畑岡奈紗(はたおか・なさ)。アマチュア時代に日本女子オープンで優勝し、鳴り物入りでプロの世界へ。2017年には日本女子オープンで連覇を果たし、現在はアメリカツアー初優勝を目指して奮闘している。そんな彼女が選んだ14本のクラブへの思い、中でも、「生命線」と語る54度ウェッジについて聞いた。
アメリカで勝つために! たった3カ月でついた驚きの打痕跡
2017年シーズンは日本女子オープンをはじめ、国内で2勝を挙げた畑岡は、その勢いのままに米ツアーのQTをトップ通過。2018シーズンも主戦場は米国になる。国内の開幕戦に出場した彼女のバッグの中身を拝見すると、基本的に前年とほぼ変わらない。それだけ自身のフィーリングを重視している証拠ともいえる。それを象徴しているのがウェッジのフェース面だ。
これくらいの打痕跡はプロだから当たり前のことかもしれないが、驚くべきは、この打痕は3カ月ほどのわずかな期間でできたということだ。
「ショートゲームは転がしを基本に考えています。グリーン周りは54度を使う頻度が高いので、練習も54度を中心に行います。それでこれだけの打痕が付いたんだと思います」(畑岡)。
「高さを出すこと」を最優先に考えられたセッティング
また畑岡は、弾道の高さも重視している。
「アメリカでは高さを出して、キャリーで勝負しなければならないので、弾道の高さは意識しています。そのために、クラブでもロフトをつけたりして、少しでも上がりやすいように工夫をしています」。
2018シーズンは昨年とは違う自信がみなぎっている。米ツアー初優勝に自ずと期待が高まる。
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写真/大澤進二