1969年生まれ福岡県出身の藤田寛之(ふじた・ひろゆき)。ツアー通算18勝、史上6人目となる生涯獲得賞金15億円突破が目前の名選手にして、50歳を前にしても挑戦し続ける姿が魅力の中年の星でもある。そんな彼を支える14本のクラブとは?
2年前から温めていた“奇策”にチャレンジ
ベテラン・藤田寛之が新たな試みにチャレンジ中だ。20年を超えるプロ生活で、初めてシーズン中にクラブを変更した。
理由は「今シーズン開幕前に4番アイアンをバッグに入れたのですが、それだとユーティリティとの間に25ヤードの開きができてしまった。そこで5月の日本プロゴルフ選手権から4番と5番のアイアンを、飛ぶタイプのモデルに変えました。最近はアイアンの周りのウッド系が飛ぶようになっている。2年くらい前から温めていたというか、考えていました」。
キャディのひと言で決めた“勇気ある撤退”
常に新しいことにトライし続ける藤田。50歳を前にしても、レギュラーツアーで戦えているのはこの向上心があるからだろう。
ただ、今回は試みはシーズン途中で断念した。
「キャディのピーターから『アイアンの縦の距離感のズレが大きすぎる』と言われたんです。それで元に戻すことを決めました。
ツアーで戦う中でアイアンの縦の距離感は生命線。今回は勇気ある撤退を選択したが、トライ自体を失敗とは捉えていない。近い将来、再び自らに進化という名の課題を課すつもりでいる。
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撮影/大沢進二