ツアープロたちが早々と実戦投入し活躍を見せている秋の新作ドライバー。大注目の4モデルを、プロゴルファーの中村修と堀口宜篤の2人が試打。それぞれの特徴を解説してもらった!

一昔前まで、プロモデルといえば小ぶりなヘッドで重心距離が短く・浅く、適度にスピンが入ってボールをコントロールできるモデルが多かった。しかし、秋の最新モデルでは、その傾向に大きな変化が見られている。

ここ数年、テーラーメイドのM2、ピンのG400といった、重心距離が長く、深く、低スピンで曲がりの少ない、ビッグボールが打てるクラブを手に結果を出す選手たちが登場。時代はスピン量と球筋を技術でコントロールする時代から、曲がりの少ない低スピンドライバーをパワーで飛ばす時代へと変化。プロのニーズに合わせて、プロモデルドライバーにも大きな変化が訪れている。

「ブリヂストン、スリクソン、タイトリスト。いずれも、昔ながらの王道プロモデルを作るのに長けたメーカーです。それが、2018年モデルではイメージがガラッと異なるモデルを投入してきました。いずれも曲がらず、スピンが少なく、飛ばしを意識したモデル。その中で、やはり3メーカーそれぞれ個性が異なることもわかりました」

とは試打者の一人・中村修。もはやプロでも難しいドライバーは使わない。上がりやすく、曲がりが少なく、スピンが少ないという共通点を持つ最新3モデル、早速それぞれの試打結果を見ていこう。

今回のタイトリストは「飛び」を再重視

まずはタイトリストのTS2、TS3を見ていこう。現行モデルである「917」シリーズの後継モデルではなく、まったく新しいシリーズという位置付けのクラブであることからも、タイトリストの“変化”への意気込みが見て取れる。

クラブ名のTSは「タイトリスト・スピード」を意味し、初速やヘッドスピードなど、スピードを上げる=飛距離を伸ばすということにこだわったドライバーだという。

「(TS2・TS3は)今までのタイトと違って弾きがすごい。飛びに本腰を入れてきましたね。当たった感触が柔らかくて、打感の心地良さは今までにない感じが出ていて良いですね。昔のタイトだと『ちょっと硬いな』と感じていたんですが」(堀口)

画像: タイトリスト「TS2」(写真右)、「TS3」(写真左)

タイトリスト「TS2」(写真右)、「TS3」(写真左)

TS2・TS3ともにサイズは460cc。TS2がシャローフェースでTS3がディープフェース、TS3には「917」にあった「シュアフィットCG」という重心位置を変えられる機構も搭載されているがTS2は可変ウェートを採用していたりと差異もいくつかあるが、その中で中村が注目したのはフェース面だ。

「フェースを見てもらうとTS3の方がバルジ(フェース面のトウヒール方向の丸み)がついていて、TS2にはあまりない。だからTS3は先端が逃げてる感じになっていてしっかり捕まえながら打てる。TS2はストレートになっているので見た目からつかまる感じ、と作りが違っています」(中村)

画像: 写真左が「TS2」、右が「TS3」。比較するとTS3の方がフェース面に丸みがあることがわかる

写真左が「TS2」、右が「TS3」。比較するとTS3の方がフェース面に丸みがあることがわかる

「TS3」に関しては、ジャスティン・トーマスがさっそく実戦投入してWGCブリヂストン招待に優勝、アダム・スコットも同じく「TS3」で全米プロの優勝争いに加わるなど、契約選手たちも続々とスイッチを始めている。世界のトップ選手ほど、“飛び”にこだわっているということだろう。

画像: 秋の新作ドライバーを、ゴルフスタジオ「PGST」で2人のプロが試打した

秋の新作ドライバーを、ゴルフスタジオ「PGST」で2人のプロが試打した

「一言でいえば、今までタイトを使ったことがなかったという人にもぜひ打ってみてもらいたいモデル。プロが使える性能がありながら、飛距離性能や上がりやすさ、ミスへの強さを含めて、かなり間口が広がりました」(中村)

国産ドライバー2種はカーボンクラウン採用

続いては国産ドライバー、ブリヂストン「ツアーB XD-3」とスリクソン「Z785」「Z585」。両メーカーともカーボンクラウンを採用。カーボンクラウンにすることでクラウン部の重量を減らすことができ、生まれた余剰重量を最適に配分することができる。

基本的には低重心になり、重心より上でボールをヒットしやすくなることで、スピンの少ないビッグボールを打つことができる。

国産の両雄が舵を切ってきた複合素材。そのクラウン部に大きな注目が集まるのがXD-3。見ての通り、カーボン部分に縦線が走っている。

「金属弦『POWER STRING』を組み込むことによって、『たわんで戻る力』を最大限に利用して方向性と飛距離の向上を目指しているとのこと。打感は弾くというよりは、たわんだヘッドが戻る力を利用してボールを押し込む、といった具合です」(中村)

「当たったときに吸いついて押し込んでいく感じが強いんですが、かといってそれでスピン量が増えてしまうことはないですね」(堀口)

宮本勝昌を筆頭に契約選手たちも異例のスピードでスイッチしているというだけに、構えたときの見た目の良さは抜群。日本的見た目の良さと、外ブラ的なビッグボールが打てる性能のマッチングは、人気を集めそうだ。

画像: ブリヂストン「ツアーB XD-3」

ブリヂストン「ツアーB XD-3」

一方のZ785、Z585はカーボンクラウンの柔らかさがありながら弾き感も強く、同じダンロップの別ブランドである「ゼクシオ」的なやさしさが垣間見える。それもそのはずで、ゼクシオ由来のカップフェース技術もこの2モデルには搭載されている。

「Z785はオートマチックにドローが打てるドライバーです。ツアーモデルだから構えたときに難しそうに見えるんですけど、シャフトとのマッチングが良いのか、遅れてきたヘッドが手元で加速して返ってきます。かといって引っかかる感じもしないですね」(堀口)

画像: スリクソン「Z785」

スリクソン「Z785」

一方のZ585は、プロが使うプロモデルというよりは、プロモデルのテクノロジーをアマチュアでも使えるようにアジャストしたモデルといった印象だという。

「真っすぐ狙って少し左に飛ぶくらいつかまりがいいクラブです。アマチュアが使えるプロモデル、そのど真ん中という感じ。ゼクシオはまだ年齢的に早いかな……と思っていたり、プロモデルの見た目の良さに魅力を感じるアマチュアゴルファーが、無理なく使えるクラブですね」(中村)

画像: スリクソン「Z585」

スリクソン「Z585」

最後に、今回試打したクラブをスピンの少なさを基準に並べてみた。

【低スピン】TS3 > XD3> Z785> TS2>> Z585 【スピンが入る】

もっとも叩ける印象なのがTS3。パワーヒッターならば、思い切り叩いて飛距離を稼げるだろう。Z585、TS2まではスピンが少なすぎず、アベレージゴルファーでも問題なく使えそうという印象だ。これを、つかまり度合いで並べ替えるとこのようになる。

【左にいかない】TS3 > XD-3 > Z785 ≒ TS2 >> Z585【つかまる】

TS3がやはり左にいかない度合いも強い。Z785はプロモデルながらやさしさを感じられるモデルとなっていて、プロモデルの王道というべき性能なのがXD-3というイメージだ。見て分かる通り、Z585は相当やさしいクラブと言える。

試打を終えた中村が面白いことを言っていた。

「打ち出しが高く、スピンが少なく、ドーンと飛んでいく。これが今回試打したモデルの共通点ですが、なにかに似ていると思ったら、飛び系アイアンの感覚に近いんです。アイアンも以前はスピンをかけてコントロールすものでしたが、最近はオートマチックに飛ばせるものが、プロの間でも少しずつ浸透してきている。飛ばせる道具を手に、プロたちの飛距離はこれからもっと伸びていくかもしれません」(中村)

プロモデルの進むべき道がはっきりと見えてきた感のある今回の試打。市場には大ヒットとなったテーラーメイドの「M3/M4」、キャロウェイの「ローグ」、ピンの「G400」にプロギア「RS/RS-F」と強豪が待ち受けている。

果たしてドライバー秋の陣を制すのはどのドライバーか。今回試打した5モデルがその中心となっていくことは、間違いがないだろう。

協力/PGST

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