今月PGAツアーで実に6シーズンぶりの優勝を飾ったキーガン・ブラッドリー。長尺パターの使い手だったが、その後パターを体に固定する“アンカリング”が規制されたことにより成績は低迷。復活のきっかけとなったのが、アームロック式のパッティングだ。その効果をシングルハンディの腕前で競技にも積極的に参加している“ゴルフバカイラストレーター”野村タケオが試した!

左腕とパターに一体感が生まれる

キーガンがやっているアームロック式というスタイルは左腕に中尺パターのグリップを固定して打つ方法で、かなり独特なスタイルです。これはアンカリング規制の対象とはなりませんが、クラブの一部を体に固定するという意味ではかなりストロークの安定感が増しそうな気がします。

我々アマチュアゴルファーはなかなかストロークが安定せず思った方向にボールを打ち出すことが難しいので、このスタイルはとても有効かもしれないと思い、さっそく中尺パターを調達してコースで試してきました。

パターの持ち方はグリップの下のほうを左手で握り、グリップ上部を左腕に沿わせて固定します。右手は普通のグリップと同じように左手添えるようにグリップ。構えてみると少しハンドファーストな構えになります。

画像: 左腕に固定する“アームロック式”をコースのグリーンで試してみた

左腕に固定する“アームロック式”をコースのグリーンで試してみた

ストロークは手首を固定して一切動かさず、左肩を支点にして行います。左肩からパターヘッドまで全体が1本の長いパターになってるようなイメージでしょうか。

左手で方向、右手で距離

実際にボールを打ってみると左腕とパターが固定されているのでストローク中の動きが安定します。フェース面の開閉も少なく、構えている方向にボールが打ち出されます。

左腕は打ち出し方向を決めてグリップさえしてしまえばストローク中はやることがなく、あとは右腕で距離感を出すことに集中してやればいいだけ。完全に左手と右手の役割分担が出来ているので、パッティングがシンプルになるような気がします。動かす部分が少なくなる分だけミスが出る確率も低くなりますね。

画像: 左手で方向を安定させ、右手で距離で合わせる。左右の手の役割分担が明確になるのがメリットだ

左手で方向を安定させ、右手で距離で合わせる。左右の手の役割分担が明確になるのがメリットだ

方向性が安定するので2メートル以内のような短いパットにはかなり効果がありそうだし、右手だけで距離感を出すことに慣れてしまえばロングパットもかなり安定すると思います。少し慣れが必要でしょうが、パットの方向性が悪い人だけでなく距離感に悩んでいる人にも有効なスタイルじゃないかと感じました。もちろんイップス気味の人にもオススメ。

少し気をつけなければいけないのが、ハンドファーストな構えになることで、パターのロフトが立ってしまう点。少しロフトを寝かすなどの調整が必要になるかもしれません。最近は中尺パター自体あまり売っていませんが、もし物置にしまいこんでいるのがあったりしたら、引っ張り出してきて試してみるのもいいかもしれませんね。

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