PGAツアーのトラベラーズ選手権で、37歳のキーガン・ブラッドリーがツアー6勝目を飾った。昨秋のZOZOチャンピオンシップに続く今季2勝目。好調の裏にいま話題のパターとダイエットがあった。
画像: 2月のWMフェニックスオープンでのキーガン・ブラッドリー。ダイエットにより腰回りがスッキリ

2月のWMフェニックスオープンでのキーガン・ブラッドリー。ダイエットにより腰回りがスッキリ

目下中古市場で人気沸騰中のVersaジェイルバードパター

優勝を決めた直後、プライベートでよく一緒にゴルフをするマイケル・ジョーダンから祝福のメッセージが届くなど、ブラッドリーのスマホは鳴り止まなかった。

大会新記録の4日間27バーディで成し遂げた優勝は、オデッセイのパター、Versaジェイルバードのおかげ。全米オープンで優勝したW・クラークと優勝を争ったR・ファウラーが使用(ファウラーは、その後、このパターを使ってロケットモーデージクラシックで復活優勝)し、目下中古市場で人気沸騰中の“あのパター”である。

キーガン・ブラッドリーは、2011年にメジャー(全米プロ)を制するなど華々しい活躍ぶりが続いていたが、2016年にパットのアンカリング(グリップエンドを体の一部に固定してストロークするパットスタイル)規制により、勢いが止まってしまった。

以前のようなスタイルで長尺パターが使えなくなるとスランプに陥り、勝てない時期が続いた。そんな彼を救ったのがジェイルバードパターだった。

囚人(jailbird)服のような白と黒のコントラストがガイドとなって目標方向にフェースを向けやすく、さらにトップクラスの大きな慣性モーメントを持つパターなので、ブレずにゆっくりストロークしやすく、再現性が高い。ヘッドを芝にポンと置いた時の座りの良さも特徴のひとつ。

2014年のモデルだが、2021年から師事したフィル・ケニヨンコーチから薦められて、使い始めた38.75インチの中尺パターが彼のスタイルと絶妙にマッチ。成績も上昇し始めた。

画像: 今シーズンのグリーン上のスタッツは、パットのストロークゲインド(スコアへの貢献度)は21位、パッティングアベレージは1.725で26位と、いずれも上位

今シーズンのグリーン上のスタッツは、パットのストロークゲインド(スコアへの貢献度)は21位、パッティングアベレージは1.725で26位と、いずれも上位

100キロから85キロへ。15キロの減量

それでも昨シーズンは、ポイントランクで30位内に入れず、ツアー選手権の出場を逃した。そのとき感じたのが、「以前と比べ疲労感が抜けない」こと。

デビュー時は85キロ前後だったのが、昨年の不調時には本人の人生マックス100キロ強。専門家に相談したところ、“肉だけを食べるダイエット”を勧められ、オフ期間中に「朝は卵、昼は鶏肉、夜はステーキ。味付けは塩こしょうとホットソースだけ」という生活を実践。

トレーニングと並行したことで、あっという間に15キロの減量に成功。年明けには別人のように痩せたブラッドリーを選手たちは「病気?」と心配したそうだが、20代の体を取り戻し、体力・持久力もアップ。「戦える体が戻ってきた」そうだ。

もう若手といえる年齢ではないが、Versaジェイルバードという“魔法の杖”と、若々しい肉体でまだまだ活躍しそうだ。

※週刊ゴルフダイジェスト7月18日号より(PHOTO/Blue Sky Photos、Hiroyuki Okazawa)

This article is a sponsored article by
''.