ツアー会場は「初めて見るもの」の宝庫。日本女子オープンの練習日に練習グリーンで初めて見たのが「ジェットコースター」のような練習器具だ。その日は一瞬だけ出したかと思ったらすぐにしまってしまったため詳細は聞けなかったが、富士通レディースにて東浩子に指導していたパフォーマンスコーチ・佐々木信也にその使い方を聞いてみた。
「アメリカではもう7~8年前からある道具で『パーフェクトパット』と言います。昔からグリーンの転がりやラインを見るのに手で転がして確認する人は多かったと思うのですが、手だと微妙な手の動きで正確にまっすぐ転がすのは難しいですよね。これでやればスティンプメーターのように機械的にできるんです」(佐々木)
とのこと。機械的にやるのであればスティンプメーターでもいいのでは?
「これは高さのメモリがあるから、メモリの3からやったらどれくらいかなとかメモリの4からだとどれくらい転がるかなというのを確認して、選手が打ちたいスピードで転がしたときに何センチオーバーするかなどでカーブのイメージを得やすいんです。スティンプメーターよりもスピードと曲がりのラインがわかりやすいのでこれを使っています」(佐々木)
なるほど。メモリがあることによって、スティンプメーターよりもより転がりや曲がりのイメージを得やすいということだ。これは画期的。さらに転がりのチェックだけでなく練習器具としても効果があると話す。
その形や大きさが目立つからか、この後始まったのが「パーフェクトパターを使ってだれが最初にカップインさせるか大会」。原江里菜、香妻琴乃、穴井詩が代わりばんこに転がし、二巡目で原が沈めて勝負あり。このように楽しみながらできるのも、プロたちにはいい気分転換にもなるのかもしれない。
撮影/矢田部裕 取材大会/富士通レディース