オートマチックに打てる「460」
印象的なオレンジ色が特徴で、ガラッとイメチェンしてきた今回のツアーワールド。460と455の2モデルがラインアップされているが、まずは「TW747 460」から試打。投影面積の大きいヘッド形状で、構えた見た目からも「やさしさを感じる」と堀口。
さっそく打ってみると、想像以上につかまりが良かったのか、1球目は低めのフック。
「めちゃくちゃつかまりますね! シャフトとヘッド、両方の影響だと思うのですが、すごくヘッドが走ってきます」(堀口)
つかまりの良さを加味して、右に打ち出すドローボールのイメージでサイドスウィング。総飛距離252ヤードのきれいなドローボールが飛び出した。
「FP-6Sシャフトで打ちましたが、ヘッドスピード43、44くらいがベストマッチしそうですね。スピン量も含め、このくらいで打つとちょうどいい弾道が打てます」(堀口)
「当たった感触としては、弾き感が強いです」ともう一人の試打者、中村は言う。
「455と比較してみると、460は投影面積が大きいのですが、ディープフェースで当たり負けしません。今までのホンマのプロモデルドライバーに比べたらかなりやさしくなっていますが、ただやさしいだけじゃなくてボールの強さもしっかり出ています」(中村)
ハードヒッター向けの「455」
続いては「TW747 455」を試打。名前の通り、「460」より少し小ぶりな455ccのヘッドで、460には二つあったウェートも、455には一つだけ。そしてそのウェートが付いている位置も460と455の大きな違いの一つだ。
「明らかにウェートの位置が違います。460はスイートスポットの後方に二つありますが、455はトウ寄りに置いてあります。つかまりすぎないような設計になっていますね」(中村)
FD-6Sシャフトが装着された「455」を試打した堀口。フライトスコープの計測データによると初速は69m/sとかなりの高初速で、飛距離は286ヤード飛ばした。この飛距離は、ミート率の高さによるものだと堀口。
「ミート率が1.52と強烈に高いので初速も出てますね。感触はめちゃくちゃしっかりしてます」(堀口)
ミート率が高いということは、ヘッドスピードに対して効率良くボールスピードが出るということ。数地上からは、455の飛び性能の高さがうかがえる。
中村が打つと、お手本のようなドローボール。「ドローでもフェードでも、自分の持ち球でいけます」という中村に、堀口も「ドローを打ってもひっかかる感じがない。455のほうがコントロールしやすいですね」と同意見。
「455の方が、シャフトがしっかりしているというのもあると思うんですが、球が強い感じがしました。振っていっても引っかからないイメージがあるので。一方の460は、オートマチックにボールを運んでくれるような印象があるので、非常に楽に打てますね。構えた時も思いましたが安心感があります」(堀口)
近年の“兄弟モデル”に多くあるパターンだが、投影面積が大きく、幅広い層が使える460。そして、やさしさがありながらも、プロが好むシャープさやコントロール性も持ち合わせるのが455という住み分けのようだ。
最新モデルで大きく変わったのはネック調整機能、いわゆる「カチャカチャ」が搭載されたこと。しかも、調整を加えてもシャフトの向きが変わらないようになっている。シャフトの性能が変化しないことが期待され、シャフトのコスメ(デザイン)の向きも変わらないというメリットもある。
今回は試しに「460」を一番アップライトな設定に変えてもう一度打ってみた。
構えるなり「アップライトになってる。体感できるくらい違う。さらにつかまりそうな感じがします」と堀口。打ってみると、「すごくつかまってくれる。楽にドローが打てますね」と性能の変化を実感していた。
「『460』は見た目的にも安心感があって、『455』はしっかり叩ける形状になっている。これだけ大きく特性を違っていて調整機能もあるので、どんなゴルファーにもこの2種のどちらかが合うようになっています」(中村)
協力/PGST