ティショットが林の方向へ行ってしまったため暫定球を打ったところ、2打目はバンカーへ。バンカーから打とうとしたら、1打目がセーフであることが判明! そこでバンカーに入っていたほうのボールを取り、足跡をならしたところ、同伴者から物言いが! この行為、ペナルティになるの?
ティショットは右の林へ。「あ~ん、しかたがない! 念のため暫定球を打ちまーす。今度は白いボールよ」「オッケー!」
「ラッキー! 木で跳ね返ったのかしら? 一打目はバンカーの手前に落ちていたわ」「本当だ! じゃあ、バンカーにあるのが暫定球ね」
「セカンドを打つ前に、先にバンカーにある暫定球は拾っておくわね」
「インプレーのボールがバンカー内にあるときは、砂をならすと『砂質のテスト』とみなされる恐れがあるから注意しないといけないけど、本球はバンカーの外にあるわけだし、足跡をならすぐらい問題ないのでは?」
「プレーにまったく影響のない足跡をならすなら問題ないと思うけど、あなたがならした足跡は、まさにこれから打とうとしている方向にあるわけだから、『プレーの線の改善』で2打罰になってしまうのよ」
さてこの場合、どちらの主張が正しいの?
バンカーに入った暫定球を拾って砂をならした。この行為はペナルティになる?
2打罰になる。プレーヤーは自分のプレーの線を、地面を盛り上げたり、凸凹を直すことで改善したり、改善されるのを許してはならない(規則13-2)。今回のように、プレーヤー自身が自分のプレーの線を悪化させた場合も、その区域を前の状態に戻すことは「プレーの線の改善」とみなされるため、ペナルティを受ける(裁定13-2/29)
週刊ゴルフダイジェスト11/27号「ゴルルとルール。」より(監修・小山混、撮影・山田秀隆)