サウンドリブが打音の良さを生む
ゴルフ中継を観ていると、ツアープロの飛距離に圧倒される。その飛距離には目がいくのだが、彼らがフェアウェイを捉えている確率の高さには意外と目がいかない。昨年の日本の男子ツアー、フェアウェイキープ率1位の記録は70.83%。驚異的な確率だ。
15年から、フェアウェイキープ率1位をひた走る稲森佑貴。昨年よりなんと4%近く確率を上げ、今年も圧倒的な1位。彼はシーズン途中に『スリクソンZ585 ドライバー』に変更した。発表後すぐに変更し、念願の初勝利を、日本オープンというメジャーで達成した。
変更した決め手はシンプルで、「飛んでさらに曲がらないから」。軽比重・高強度・高弾性チタン合金を使用したカップフェース構造、フェースからクラウン、ソールの巻き込み部分を理想的にたわませて、高反発エリアが約76%拡大。クラウン部分には軽量のカーボン素材を採用し、3グラムの余剰重量をヘッドに再配分することで、慣性モーメントを大きくしている。カーボン素材は音が気になるといわれるが、リブをうまく組み合わせ、従来と遜色ない打音にもした。
「ゼクシオテン」から「Z585」に変更した稲森は、アマチュアでも使えるやさしいドライバーが好み。プロといえども、いつも芯でとらえられるわけではなく、ミスヒットに強いのは大切なポイント。ドライバーと信頼関係が築けるとゴルファーが気持ちよく振り切れ、さらに飛距離が伸びる。
アマチュアは、奇跡の一発がいつまでも記憶に残りがち。しっかりとフェアウェイキープし、いつものセカンドショット地点より、前から打てる小さな幸せを繰り返すことが大切だということに気がつかない。小さな幸せをいつも叶えてくれる「Z585」はそんなドライバーだ。
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撮影/三木崇徳、文/田島基晴