新ルールが適用されて迎えた2019年のPGAツアー。タイガー・ウッズは開催中のファーマーズインシュランスオープンから参戦。新しいルールに、新しいクラブ。タイガーは、それらを自分にフィットさせながら、さらなる進化を模索している。

ファーマーズインシュランスオープン初日を終えて、2アンダー53位タイと少々低迷気味のタイガー・ウッズ。実際は68、69あたりのスコアを出せるくらいショットもパットもよかったというが、若干アイアンショットの距離感に欠けてスコアが伸び悩み、2アンダーで終了した。

「たくさんいいパットも決まってたけど、ただ入らなかったね。サウスコースでアンダーパーが出せたのは、そんなに悪くない」

画像: 2019年の自身にとっての“初戦”となったファーマーズインシュランスオープン初日を2アンダーで終えたタイガー(撮影/有原裕晶)

2019年の自身にとっての“初戦”となったファーマーズインシュランスオープン初日を2アンダーで終えたタイガー(撮影/有原裕晶)

今季のツアー初参戦に選んだ舞台は、2008年全米オープン優勝など、自身8勝を挙げているトーリーパインズGC。2021年には全米オープンの舞台に再び選ばれているが、タイガーにとってはこの地が自身最後のメジャー優勝の場所であり、最初にPGAツアーに出場した場所でもある。

「ジョーダン(スピース)が、ここに何年くらい来てるの? と聞くので、“キミが生まれるよりも10年前からだよ”って言ってやったよ。ここは父と一緒に初めてツアーに出た試合であり、ここでは(ジュニアの試合やPGAツアーで)なんども優勝しているから、楽しい思い出もいっぱいだ。今週もプレーするのが楽しみだね」

ドライバーは「M5」。バッグの中には新製品がたくさん!

さて、今季初出場のタイガーのバッグの中にはテーラーメイドの新製品がズラリ。PWから3番アイアンまでのアイアンと、ドライバー(M5)、フェアウェイウッドは新製品だ。従来と同じなのは5Wとウェッジ、パターのみだという。とくにドライバー(M5)について試合前に聞いてみたところ

画像: タイガーの新たな武器「M5」ドライバー。「全体的に気に入っている」と新しいクラブに柔軟に適応している(撮影/有原裕晶)

タイガーの新たな武器「M5」ドライバー。「全体的に気に入っている」と新しいクラブに柔軟に適応している(撮影/有原裕晶)

「まだ試合で使っていないから飛距離がどのくらい伸びたとか、はっきりしたことは言えないが、とにかく全体的にこのM5を気に入っているよ」とタイガー。以前は新製品が出てもなかなかクラブを変えようとしないタイプだったが、昨年はなんどもクラブを変えては調整し、体の衰えや変化になんとか合わせていこうとしていたこともあり、今季の新しいモデルもすんなりと違和感なく使えているようだ。

画像: ドライバーと3番ウッドは新しい「M5」。アイアンも新しいプロトタイプ。5番ウッド(M5)とウェッジ、パター以外はガラリとチェンジ(撮影/有原裕晶)

ドライバーと3番ウッドは新しい「M5」。アイアンも新しいプロトタイプ。5番ウッド(M5)とウェッジ、パター以外はガラリとチェンジ(撮影/有原裕晶)

そして長年慣れ親しんだルールに関しても、今年からの変更にタイガーなりに対応。タイガー自身、自宅のあるフロリダのコースでヒザの高さでのドロップをやってみたことがあったという。

「ヒザの高さでのドロップを家でやってみたけど、本当にヘンな感じだね。今年の初めに選手たちが“ニーハイドロップ”をやっているのをテレビで観ていたが、彼らの中には再ドロップを要求されている人もいた。ボクはそんな人の仲間入りはしたくないね。というか、ニーハイドロップをする必要がなければいい」

慣れないルールにも「慣れたいと思う」

また、ピンを差したままのパッティングに関しても、最近親しくしているブライソン・デシャンボーなど、ピン差しパットを積極的に取り入れている選手たちと話をし、情報蒐集しているそうだ。

「若者たちはすぐにルール変更に対応してチェンジすることができるが、長い間ずっとやってきた者にとってはなかなか簡単なことではない。ただなんとなくやりたくないなぁというのが本音で、ロングパットの場合もキャディのジョーイにピンを持っててもらってパットしてもらったほうがいい。なんとかこういうことも克服して、慣れたいと思うけど、まぁ様子を見て、というところかな」

クラブも変え、ルールの変更にも対応しているタイガー。オフは相当トレーニングを積み、体の強化に努めてきた。脚力も、以前の若い頃の強さに戻り、昨年ツアー選手権で優勝した頃のものとは違うという。自分の体を最大限使ってゴルフをするためには、時には体を休ませることも大事だと学んだ。

画像: オフは体力強化に努めたという(撮影/有原裕晶)

オフは体力強化に努めたという(撮影/有原裕晶)

トレーニングを積んで、体を強化しても、“今の自分にできることとできないことがある”と語るが、これは「去年は非常に流動的で、動く的に対して当てようとしているようなものだった」状態であるのに対し、今年は的を定めることはできたが、以前のようになんでもできるわけではない(肉体的に)ということを悟りながらプレーしているようである。

年齢とともに体力が落ち、可動域が狭くなってくるのは仕方のないことだが、そんな状態の中でもトレーニングを積み、新しいクラブを使うことで体力の衰えをできるだけ食い止め、新たに進化するタイガー。今年はどのような戦いを繰り広げるのか、またメジャー15勝目を達成するのか、非常に興味深い。

TEXT/Eiko Oizumi

HONMA

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