みなさん、こんにちは! USLPGAティーチング会員の小澤美奈瀬です。今回は、体の捻転差を作って飛ばすことが出来るようになるドリルを教えちゃいます!
皆さん、ココ一番で飛ばすときって目一杯体を回転させて打とうとしますよね。でも実はコレって、体が“空回り”してパワーが逃げてしまうので飛距離は案外と出ないんです。そこで今回は、しっかり止めるところは止めて回すところは回して、パワーを溜め飛ばすスウィングを作る『かかと上げドリル』を紹介します。
今回紹介する『かかと上げドリル』は、上半身と下半身の捻転差を作り、その捩じり戻しのパワーで効率良く飛ばすスウィングを身に付けるためのドリルです。やることは、アドレスで右足のかかとを3~5㌢くらい浮かせ、そのままバックスウィングをしていく、これだけです。簡単でしょ。
でもこうやって右足のかかとを上げてバックスウィングをすることで『足で地面を踏ん張る力』を感じ、トップに向かうに連れて『右足の股関節が入ってくる』のが分かってきて、トップでは『右わき腹の腹斜筋が引っ張られるのが分かります。その結果として、下半身と上半身の間で『捻転』が生まれてパワーが溜まるわけなんですね。
地面を踏ん張るとか、股関節を入れるということはよくレッスンで言われることですが、意識してやろうとしてもなかなかできませんよね。でも、右足のかかと浮かせるだけで、こういった大事な動きが自然に出来てしまうんですから、ぜひやってみてください。
この『かかと上げドリル』をやるうえで、簡単なポイントが2つあります。まず、体重は両足の真ん中から少しつま先寄りくらいの所に落とし、指で地面を軽くつかむ感じで地面に対して『圧』を掛けるようにします。そしてこの『圧』をダウンスウィングに入ってもかけ続けることで、軸が安定し地面を踏む力をより強く感じることができます。もしダウンスウィング以降に右足の『圧』を抜いてしまうと体が左に流れたり力が抜けてしまうので、そこは注意をしてくださいね。
ポイントの2つ目は、テークバックの時に、一瞬、鳩尾を正面に向けたままクラブを上げていくということで、そうすることで右の腹斜筋を使った捻転がより意識できますよ。
でも、そんなことしたら手でクラブを上げる感じになりそうだと言う人もいるけれど、でもこのドリルは下半身の使い過ぎとか体の回し過ぎを抑えるドリルなんだから、それでいいんです。最初は手上げでも、クラブが上がっていくに連れてバックスウィングに勢いがついききて、それに連れて腰や上半身も回ってくるので、完全な手打ちにはなりません。
こうやって、右足のかかとを浮かして打ってみると、「足ってそんなに動かさなくてもいいんだな」とか「スウィングは回転じゃないんだな」ということが分かってくると思います。
右の脇腹や腹斜筋の使い方とか伸び具合が分かってきたら、右足のかかとを地面に下して普通にスウィングをしてみてください。もし、トップで腹斜筋のテンションがあまり感じられないようなら、『捻転』ではなく『回転』になっているので、また『かかと上げドリル』に戻りましょう。あと、これは私もよくやることですが、実際のラウンドで右足のかかとを上げても全然OKなんです。プロのスウィングなんかを観ると、ダウンスウィングで右足のかかとが上がっていて、つま先で踏ん張っているように見えますよね。これは「地面の蹴り」などと言いますけど、意識してやろうと思ってもなかなかできません。でも最初から右足のかかと上げておけば自然にできますし、フォローで左へのウェートシフトもスムーズになります。
では、かかと上げドリルで地面を踏ん張って飛ばせるように、頑張ってくださいね!
撮影協力/ヒルズゴルフアカデミー