この時期に活躍した選手がマスターズでも活躍する
アーノルド・パーマー・インビテーショナルは今年から新たに全英オープンのクオリファイングシリーズの1試合になりました。トップ10に入った選手でまだ全英オープン出場権を持たない上位3名が出場権を得ます。全英オープンにアメリカの選手が多く参戦するようになり、本当の意味でメジャートーナメントになったきっかけは1960年にアーノルド・パーマーが初参戦して優勝争い(2位)をしたことだと言います。R&Aがパーマーの功績や影響力に感謝して実現した3スポットということでしょう。
アーノルド・パーマー・インビテーショナルは昨年よりも2週早い開催になり、マスターズの5週間前という位置に移動しました。ここ数年のマスターズ優勝者のその年の流れを見てみると、セルヒオ・ガルシアやダニー・ウィレットは1月や2月の試合で早々と優勝し、マスターズ前の2、3試合は20〜30位くらいのフィニッシュでマスターズを迎えました。
昨年のパトリック・リードをはじめ、ジョーダン・スピース、バッバ・ワトソン、アダム・スコットなどの歴代覇者はいずれもマスターズの1カ月前くらいの試合で優勝争いをしています。
今年のマスターズの優勝者は誰なのかと考えると、今年から変わったスケジュールで行くと、今週のパーマー・インビテーショナルと来週のプレーヤーズ選手権で優勝争いをする選手がマスターズでも優勝候補に挙がってくるのではないかと思います。
マスターズの優勝候補に名前が挙がりそうで、すでに今年勝っているのはダスティン・ジョンソンやジャスティン・ローズがいます。ブルックス・ケプカやリッキー・ファウラーは先週最後まで優勝争いに加わわったことでマスターズへ向けてはひとつ準備が整った感じがします。
ジェイソン・デイももうこのままマスターズを迎えても良さそうなくらいここまで安定した成績で来ています。今季6戦してトップ10が3回。1番悪い順位でも16位という安定度。昨年からアイアンの精度が今ひとつだと本人はコメントしていますが、それでもパーオン率は70%を超えています。
今年は上位フィニッシュは多いですが、まだ最後までしびれるような優勝争いの輪には加わっていません。パーマー・インビテーショナルもプレーヤーズ選手権も2016年に制していますが、良いイメージがある大会でサンデーバック9まで優勝争いに加わり、その雰囲気を味わうことが出来たらもうマスターズへ向けての準備は整うのではないでしょうか。
松山英樹選手は昨年はこの大会が手首の怪我からの復帰戦でした。しっかり予選を通ったのはさすがでしたが、49位タイで内容的にも満足いくものではありませんでした。そこからマスターズまではやはり時間が足りなかった印象でした。今年はここまで順調に来ているように感じます。7試合をこなして予選落ちなしで、トップ10が2回。
優勝するために何かもったいない1日があったり、ショットかパットか何かしらが今ひとつで優勝に至らないといった流れでここまで来ています。今季はスタッツを見ると昨季低迷したティショットが大幅に改善されていることがわかります。デイ同様サンデーバック9でひとつ優勝争いの感覚が注入されると、マスターズが本当に楽しみになってきます。