今季初の海外メジャー、マスターズが始まる。現地に行きレポートをする吉田洋一郎が、これまで6度マスターズでバッグを担いだ進藤大典氏に、コース内側からしか見ることができない罠について話を聞いた。

ピンデッドに狙えるプロがミスをする理由

トップクラスのプロが照準を合わせてくるマスターズ。それにもかかわらず、複数回の出場経験がある選手がオーバーパーで予選落ちをしたり、信じられないような大叩きをすることがあります。テレビ中継ではなかなか伝わりにくい、オーガスタの難しさとはどういったところにあるのか。これまで谷原秀人や松山英樹のキャディとして6度、マスターズに出場した進藤大典さんに話を聞きました。

「オーガスタでのラウンドは、まるで採点種目です。コースが緻密に設計されているので、1打目はここ、2打目はここと攻略するルートが決まっていて、選手はいかにそのルートを守ってプレーするかを要求されます」

画像: 松山とタッグを組み、夢の舞台に挑み続けた進藤キャディに話を聞いた(写真は2018年のマスターズ 撮影/姉崎正)

松山とタッグを組み、夢の舞台に挑み続けた進藤キャディに話を聞いた(写真は2018年のマスターズ 撮影/姉崎正)

つまりプレーヤーにとって、常に気の抜けない状況が続く事になります。そしてコースにはそのルートを外させる罠がちりばめられているのです。例えば2016年、ジョーダン・スピースが「7打」を叩いた12番のパー3。ピンが右に切られている場合、ティショットをグリーン中央や左サイドに逃げるという選択肢はないと言います。

「逆サイドにつけると、場所によっては確実に3パットでしかカップインできない地点があります。左には逃げられない上に、上空の風が非常に読みづらい。迷いが出るとスピースのようにふかして距離をロスしてしまうのです」

超高速に仕上げられたグリーン、グリーン周りやフェアウェイの起伏。そして歴戦のプロキャディでも読み切れない風が、選手たちの前に立ちはだかっているのです。

「もしツアーが毎試合オーガスタのようなコンディションだとしたら、選手たちは精神的におかしくなってしまうと思います」

正確無比のコントロール性を持つトッププロたちは、テレビ画面からは感じ取りづらい罠に翻弄されているのです。

コース全体が計算されつくしている

罠がちりばめられているのはコース上だけではありません。18ホールでのスコアメイクという点でも選手を苦しめます。

「出だしの1番ホール。乗せるだけでも難しい砲台グリーンですが、ここでパーをとれれば、次以降ホールでバーディチャンスを“待つ”ことができます。でも1番でボギーをたたくと2番でバーディを“狙い”に行きたくなる。そうするとティショットで左のクリークが頭をよぎり、今度は右のバンカーが効いてくるんです」

その状況でつかまった球を打つのは、トッププロでも相当の精神力が必要です。このように絶対に成功させたいショットが序盤から途切れることはありません。ホール単体で攻略を考えるのではなく、18ホールを臨機応変にマネジメントする能力も求められるのです。

画像: 6度マスターズでバックを担いだ進藤大典氏がコースの難しさを話してくれた

6度マスターズでバックを担いだ進藤大典氏がコースの難しさを話してくれた

テレビ中継ではダイジェストだったり画面が切り替わるため、コース上の選手の苦悩までは伺い知ることはできません。それでも今回、進藤さんが“ネタバラし”をしてくれた罠に注目をすることで、より一層観戦が楽しくなることは間違いないでしょう。

さらに各ホールごとの難しさなどについても話を聞いてます。発売中の『週刊ゴルフダイジェスト』にて掲載をしていますので、そちらもチェックして眠れない週末を過ごしていただければと思います。

画像: ザックリしない!最も簡単なアプローチの打ち方 ~HARADAGOLFで上手くなる~ youtu.be

ザックリしない!最も簡単なアプローチの打ち方 ~HARADAGOLFで上手くなる~

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