アイアンの長さを一定に揃えてみたり、ボールを塩水に浮かべてチェックしたりと「ゴルフの科学者」の名をほしいままにするブライソン・デシャンボー。今週のマスターズでも優勝候補の一角だが……その対策はやっぱり一風変わっていた。

マスターズ開催コース、オーガスタナショナルGCといえば、巨大でかつ傾斜のきつい「ガラスのグリーン」が有名。グリーンを攻略しなくては優勝はあり得ない。当然、各選手パットの練習に熱が入るわけだが、デシャンボーも“さすが”の対策をしていた。現地で取材を続けるゴルフスイングコンサルタント・吉田洋一郎は言う。

「足元に何かを置いて練習しているので、アライメント(方向どり)をチェックしているのかなと思ったのですが、よく見ると定規なんです。ロングパットを打つ際に、どれだけ振り上げるか、その振り幅を測っていました。もちろん、そんなことをしている選手は他にいません(笑)」(吉田)

画像: 写真A。コーチがバックスウィングの“幅”を計測している

写真A。コーチがバックスウィングの“幅”を計測している

写真Aを見ると、パターのトップの瞬間に見えるが、実はデシャンボーはこの位置でパターを止めている。止めた状態でコーチが振り幅を計測し、距離感を数値に置き換えていくのだ。

「バックスウィングの幅に、ボールが打ち出し直後にスキップする幅なども、コーチのステファン・ハリソンが測っていましたね。明らかに異質な雰囲気なので、パトロン(ギャラリー)たちも『サイエンスパワー!』なんて言って、野次を飛ばしていました」(同)

吉田によれば、練習場では後方にフライトスコープ、正面にGCクワッドという測定器を2台設置して1球1球データを取り、測定の誤差が出ないよう、打つたびにこれまた1球1球腰にひもでつけたブラシでフェース面を掃除する姿が見られたとか。

画像: 前方と後方、計測器は「2台使い」だ。ちなみにチェックしているのはタイガーの前コーチでもあるクリス・コモ

前方と後方、計測器は「2台使い」だ。ちなみにチェックしているのはタイガーの前コーチでもあるクリス・コモ

マスターズ前日の水曜日、“科学者”の勝利のための実験、ならぬ練習は、他の選手がとうに引き上げたのち、コース整備のスタッフを待たせてまで続けられたという。

画像: 実験は精度が命。1球1球ブラシでフェース面を律儀に掃除。ブラシは腰にひもでついている

実験は精度が命。1球1球ブラシでフェース面を律儀に掃除。ブラシは腰にひもでついている

マッドサイエンティスト・デシャンボー。なにかやってくれそうな雰囲気を秘めている。

画像: 東大ゴルフ部式!統計で練習効率を上げる~井上透と幡野夏生のこれってどうしてる?#9~ youtu.be

東大ゴルフ部式!統計で練習効率を上げる~井上透と幡野夏生のこれってどうしてる?#9~

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