賞金王争いは今平、池田、藤本の三つ巴になるか……?
いよいよ男子ツアーは国内開幕戦を迎えます。今年はJGTO(日本ゴルフツアー機構)が立ち上がって20年という節目の年でもあり、PGAツアーが初めて日本で開催される年でもあります(ZOZOチャンピオンシップ)。JGTOからの出場枠もあり、そこに対してモチベーションが高い選手が多いので、出場権をめぐる争いも盛り上がると思います。もちろん、来年の東京オリンピックの代表争いもあります。
ZOZOチャンピオンシップには、ブリヂストンオープンまでの上位7名が出場できます。さらに、ブリヂストンオープンの上位3名も出場できる。JGTOから10名が参加できるんです。さらに、主催者推薦枠も3名分ありますから、10名プラス3名のJGTOの選手がPGAツアーに出場します。たとえば星野陸也は今年の抱負として「ZOZOチャンピオンシップに出ること」と言っています。そこからPGAツアーへの道が開けるかもしれません。
ツアーを見渡すと、今平周吾、池田勇太が二横綱という印象です。そして、その2人にもっとも近いのが藤本佳則です。今年はSMBCシンガポールオープンで,、ポール・ケーシー、マシュー・フィッツパトリックといった世界のトップ選手と一緒に回って2位タイに入ったことで自信もつけたと思います。そこに、昨年の初優勝組である星野、稲森佑貴らが加わると、賞金王争いが盛り上がると思います。
初優勝への期待という意味でいうと、その筆頭候補は比嘉一貴だと思います。昨年はツアーの出場権がなかったことからアジアに渡ってアジアで勝ち、日本のチャレンジ(二部)ツアーで勝ち、レギュラーでもトップ10を連発して軽々とシード権まで取ってしまいました。
見ていてもスタッツに現れない強さのある選手。実力は抜けていると思います。もしかしたら、重永亜斗夢のように、初優勝からいきなり賞金ランク一桁という可能性もあります。
あとは堀川未来夢、竹安俊也、大槻智春、大堀裕次郎といった若手が初優勝を挙げ、ツアーの新陳代謝をファンにアピールできるといいなと思います。
ツアーの新陳代謝ということでいえば、昨年チャイナツアーで勝ち、チャレンジでは賞金王になった佐藤太平、PGAツアーの下部で戦う小斉平優和といった選手たちにも期待しています。
オリンピックということでいうと、来年国の代表として出場しするかもしれない選手たちもいます。たとえばピーター・カーニスはギリシャの選手。スコット・ビンセントはジンバブエの選手で、大学時代はオールアメリカンにいた、本来であればPGAツアーにいる選手。すごい球を打ちます。リチャード・ジョン(昨年のツアー最終予選会を29アンダーで首位通過)っていうカナダの選手はまだ見たことないんですが、めちゃくちゃ飛ぶらしいです。もちろんアジアの選手たちもいますし、国際色も豊かです。
オリンピックやチャレンジがワールドランクの対象となったことで、海外の選手が日本ツアーに目を向けるようになっていますし、いい方向に向かっていると思います。
(談)