塩見好輝のドライバーは、テーラーメイドの「M6」。前モデルにあたるM4と比べると、明らかに“つかまる”方向に舵が切られたクラブで、ともすればアマチュアゴルファーでも使えるくらいつかまる、やさしいドライバーだ。操作性の高い「M5」ではなく、やさしいM6をプロが使う理由はどこにあるのか?
「M5もテストしたのですが、つかまるクラブをフェードで打つのが好きなので、M6にしました。つかまらないクラブだと無理につかまえようとしてミスになるし、このM6はその度合いがちょうどよくて、フェードでもしっかり距離も出るんです。飛距離にはこだわりたいですし、コントロール性も犠牲にしないとなると、選択肢はM6しかないですね」(塩見)
昔のプロモデルドライバーというと、とにかくつかまらないものが少なくなく、つかまらないクラブでボールをつかまえてコントロールするのがプロの技と見なされた時代もあった。しかし、もはやそれでは戦えない時代。つかまるクラブの恩恵を受け、ボールがつかまらない心配なしに思い切り飛ばさなければ生き残れない時代ならではの選択肢と言えそう。
この塩見のセレクトを、テーラーメイドのツアー担当はこう解説する。
「塩見プロはターゲットよりも左にボールが出てくれないとイメージが出ないフェードヒッター。ドライバーもそうですがアイアンのシャフトもS200 にしてつかまるようなセッティングにしています」
右に出て右に曲がる、ターゲットラインから遠ざかるボールではプロは戦えない。フェードヒッターがターゲットラインへと戻ってくる球を打つためには、つかまるクラブが必要ということのようだ。
ドライバー以外のクラブを見ても、スペックはもちろんハードだが、モデルとしてはアベレージクラスのアマチュアでも使えそうなやさしいモデルが並んでいる。やさしく、自分に合うクラブを使う。参考にしたいセッティングと言えそうだ。
【塩見好輝の14本】
1W:テーラーメイド M6(9度、スピーダーエボリューション 661、硬さX)
3W:テーラーメイド M6(15度、スピーダーエボリューション 757、硬さX)
5W:テーラーメイド M6(18度、スピーダーエボリューション 757、硬さX)
4I:テーラーメイド P790(ダイナミックゴールド AMT、硬さS200)
4I〜PW:テーラーメイド P770(ダイナミックゴールド AMT、硬さS200)
48度:テーラーメイド ミルドグラインド(ダイナミックゴールド、硬さS200)
52・58度:タイトリスト ボーケイSM7(ダイナミックゴールド、硬さS200)
PUTTER:スコッティキャメロン プロトタイプ
BALL:タイトリスト プロV1X
※セッティングは試合によって変更される場合があります
※2019年4月26日13時5分 記事を一部修正致しました