今年8試合に出場し4試合で予選落ちと今ひとつ波に乗り切れない前田陽子だが、今週のパナソニックオープンレディースは上位進出のいいきっかけをつかめるかもしれない。というのも、バッグを担ぐのがツアー優勝経験もある男子プロ・塚田好宣なのだ。異色タッグはどう実現した?
「塚田プロのタイ合宿にご一緒させていただいていて、キャディは前にお願いしていたのですが、緊張するからやっぱりお断りしたんです。でも共通のお友達からこういう機会はなかなかないからやってもらったほうがいいと言われて、もう一度お願いしました」(前田)
という経緯で実現した男子プロと女子プロの異色タッグ。ツアープロのバッグはプロキャディが担ぐケースが基本的には多いため、現役の男子プロが担ぐのは異例。だが、2015年には西山ゆかりのバッグを師匠である芹澤信雄が担いで初優勝に導くなどの前例もある。
実際、練習ラウンドでは塚田から多くのアドバイスを受けたようだ。
「練習ラウンドで話した内容はタイでアドバイスをもらったこと(の確認)がほとんどです。アプローチやパターはすごく勉強になりますね。緊張のほうが大きいので、上手くアドバイスを生かせるか心配です(笑)」(前田)
“担ぐ側”に回った塚田は言う。
「前からタイミング合えばやろうと話してました。女子も飛距離が伸びてきている分、短い距離の打ち分けが大事になってくるから、ロングショットのクラブを減らしてウェッジを増やす選択肢もあるのかなと思いますね。やっぱりアプローチが上手くないと成績に結び付かないから、その辺で役に立てればと思ってます」(塚田)
36歳で初シード、2度シード落ちを経て43歳で初優勝、その後3度目のシード落ちを喫するも47歳で史上最年長の下部ツアー賞金王となってレギュラーツアーに復帰、と、長くしぶとく戦い続けてきた塚田のアドバイスで、前田陽子が輝くことができるか、注目だ。