ダブルボギーを打たないことがなにより大事
70台のスコアを出すことは、途方もなく難しいことでしょうか。もちろん簡単ではないと思いますが、80台でプレーできるレベルのゴルファーであれば、考え方ひとつで70台でプレーすることは可能だと私は思います。
70台を出すというと、まず「ボギーは打てない」と考えがちですが、それは誤り。ノーボギーでラウンドできれば70台どころかパープレーですから。79というスコアを作る上では、ボギーはハーフで4つ打てると考えてOK。ざっくり2ホールに1回ボギーでいいのです。
ハーフに4つずつボギーだと、18ホールのスコアは「80」になります。目指すべきはこの状態。その上で、たとえばどこかのパー3ホールでたまたまティショットがベタピンにつくとか、3打目のアプローチが直接入るとか、ロングパットがスコンと入るとかしてバーディがひとつくれば70台のスコアは出ます。
正直、「初めての70台」という状況を想定した場合、ノーバーディでの達成は難しい。バーディが来る・来ないは運ですので、もちろん多少の運も必要です。
1つのバーディ、9つのパー、8つのボギー。これが、70台の基本レシピ。お分かりの通り、そこにはダボ以上のスコアの入る余地はありません。ダボ以上のスコアが出ると70台のスコアでまとめるのは途端に難しくなるからです。
ではどうすればダボを防げるのか。私が提唱したいのが、スコア「4.5」のゴルフです。これはパー4をパー(4打)、あるいはボギー(5打)で上がるという考え方。これを徹底できれば、70台にグッと近づくことができます。
必要なことは、まずティショットで「死なない」こと。ティショットがOBとなれば、その時点でスコアは4にも5にもなりませんから。
たとえば、私の知り合いの上級者は、私を含む他のプレーヤーがドライバーを持つ中、とあるホールのティショットで6番アイアンを選択していました。6番を2回打てば、大抵のパー4で100ヤード以内のエリアまできます。そこから頑張って乗せて、気合いで2パット。それでボギーです。
これはやや極端な例ですが、ティショットで死なないこと、100ヤードとは言わないので、50ヤード以内からは絶対に乗せること。そして、乗せたら2パットで上がること。この3つさえできればボギーは確保できます。セカンドがたまたま乗ったり、アプローチがたまたま寄ったり、ロングパットがたまたま入ればパーというゴルフです。
残り50ヤードから寄せワンとるぞ! と思う必要はありません。残り15ヤードからでも3打でOK。ただし、トップして奥のバンカーなんていうミスはダメ。「4」を取りに行って「6」になるゴルフでは70台は出せないんです。あくまでも4あるいは5。「4.5」であることが重要です。
そんなゴルフつまらなそうだなあと感じる方もいるかもしれませんし、その気持ちはわかります。私も昔は、たった1回の今日イチショットの快感をひたすら追求していましたから。しかし、考えてスコアを作る楽しみは、今日イチショットの快感より上。ひたすらドライバーを振り回して、バーディもくればダボもくるゴルフをしていた頃よりも、今のほうが確実にゴルフを面白いと感じています。
考えながらプレーするゴルフ。「4.5」のゴルフを、ぜひ一度試してもらいたいですね。