「飛び系」とか「やさしい」といわれるアイアンの形状はほとんどがポケットキャビティ。やさしいのはありがたいが、ポケットキャビティにはデメリットはないのだろうか? 業界屈指のギアオタクでクラブフィッターの小倉勇人が考えた。

スピンがかかりにくいのがデメリット

この効果をアイアンでも最大限に発揮させようとすると、必然的にポケットキャビティの構造になるのです。ボールがロフト以上に上がり、ミスに強くなればロフトを立てることができます。

一定の打ち出し角を確保しながらロフトを立てることができれば、同じヘッドスピードでもインパクトのエネルギー効率は上がるので、結果、飛距離の得やすいモデルに仕上がるというわけです。

画像: バックフェース下部を大きくえぐってあるのが「ポケットキャビティ」だ

バックフェース下部を大きくえぐってあるのが「ポケットキャビティ」だ

打ち出し角も高く、飛距離も出しやすい、ミスにも強いとほぼ完ぺきに思えるポケットキャビティですが、デメリットはないのでしょうか。結論から申し上げますと、あります。構造上スピンが掛かりにくくなるため、ボールコントロールがしづらいということ。直進性を重視するゴルファーならそれほど問題にはならないかもしれませんが、インテンショナルでボールを曲げたりなどは苦手な分野になります。

またヘッドスピードがあまりないゴルファーだとショートアイアンなどでもスピンがかかりづらくなり、グリーンなどで止まりにくくなる可能性があります。とくにディスタンス系のボールを使っている方は要注意です。

グリーンで止まらないなと感じたら、スピン系のボールを試すと少しは改善しますので試してみてください。

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