週刊ゴルフダイジェストで連載中のゴルフ漫画「オーイ! とんぼ」。作中で主人公・とんぼが披露した「ドライバーでターフを取るほどのダウンブローショット」を、美女プロ・小澤美奈瀬が再現してみた!

風雨に負けない低弾道・低スピンショット

美女プロ・小澤美奈瀬が挑戦するのは、週刊ゴルフダイジェストで連載中のゴルフ漫画「オーイ! とんぼ」第69話(単行本8巻収録)で主人公の少女「とんぼ」が披露したドライバーショット。

劇中では強い風雨でアゲンストという悪環境の中、ドライバーでロースピンかつ超低弾道、ターフを取るほどのダウンブローで打ち、ドロー弾道で見事フェアウェイをキープした一打だ。

画像: 強い風雨の中、ダウンブローでドライバーを打ち、見事フェアウェイをキープしたとんぼ

強い風雨の中、ダウンブローでドライバーを打ち、見事フェアウェイをキープしたとんぼ

とんぼが第3話(単行本1巻収録)でマッスルバックの3番アイアンで打った、ツバメのように風の下をくぐるローフェード、とんぼの代名詞的な技といえる「ツバメボール」のドライバー版と言ったところだろうか。

現実には再現不可能なショットではなく、実際のスウィング理論に基づいて描写されているのも「とんぼ」のすごいところ。というわけで、ショットを再現するにあたりまず小澤が注目したのはティの高さだ。

「とんぼちゃんはドライバー版ツバメボールを打つために、ハイティアップしています。これは漫画でも解説がありますが、フェースの上部でヒットすることで、ギア効果によって打ち出し角を低くし、ロースピンにしたいから。ダウンブローでインパクトしたあとにヘッドを通過させる空間を作るためでもありますね」(小澤、以下同)

画像: ハイティアップするのは、ダウンブローとフェース上部でのヒットを両立させるため(撮影/野村知也)

ハイティアップするのは、ダウンブローとフェース上部でのヒットを両立させるため(撮影/野村知也)

また、アドレスにも一工夫。「とんぼちゃんはハンドファーストかつオープンスタンスにしています。たしかにこのほうが圧倒的にイメージが出やすいですね」と小澤は言う。

ドライバーのボール位置の基準は左足かかと線上だが、とんぼがこのショットを打つ際はかなり右足寄りに置いている。これもアッパー軌道でボールをとらえていきたい通常のドライバーショットとは異なる点だ。

「右足寄りにボールを置くことで、よりロフトが立った状態でインパクトすることができます。打ち込んでしまうとフェースの下側に当たりやすいので、打ち込まずにインパクトして、フォローからフィニッシュまでヘッドを低く出していくイメージですね」

画像: とんぼのアドレス(左)を小澤が再現したのが写真右。ボール位置は通常よりも右足寄りに置いている(撮影/野村知也)

とんぼのアドレス(左)を小澤が再現したのが写真右。ボール位置は通常よりも右足寄りに置いている(撮影/野村知也)

実際に構えてみると、ボールポジションを少し変えるだけでも「普段とフォローの抜け方が全然違ってきますね」と小澤。「これ、練習にもいいかもしれません」と続ける。

「バックスウィングで左ひじから下の腕が内旋(内回り)して、ダウンスウィングでは外旋(外回り)する。この動きがドライバーで飛ばすときに大事なんです。外旋の動きが入ることでヘッドが走る感覚がより強くなりますし、逆に外旋の動きがないまま打つと手元が詰まってあおり打ちになったり、ひじが引けやすくなってしまいます。ボールを右足寄りにズラして打つだけで外旋が強くなりますから、動きを意識しやすいです」

画像: 右足寄りにボールを置くことで、外旋の動きがより意識しやすいと小澤(撮影/野村知也)

右足寄りにボールを置くことで、外旋の動きがより意識しやすいと小澤(撮影/野村知也)

漫画の描写通りに構えて実際に打ってみると、わずか数球でスーパーショットの再現に見事成功。しかも「今まで見たことないようなローボールになりました!」と小澤は言う。

「低いしまっすぐ行きます! わたし自身、中・低弾道で攻めていくタイプなんですけど、普段の持ち球の3分の1くらいの高さで飛んで行ってるので、かなり低いです。漫画と同じように風が吹き荒れている状況でしたが、まったく影響を受けていませんでした」

画像: 打ち出しは低く真っすぐ飛び、風の影響も受けないナイスショットとなった

打ち出しは低く真っすぐ飛び、風の影響も受けないナイスショットとなった

とんぼは風雨、さらにアゲンストという状況でこのショットを打ったわけだが、「これ、“普段使い”できますよ」と小澤。

「まったく曲がらないから、ちょっと風が強い日はもちろん、フェアウェイが狭いホールで曲げたくないなとか置きに行きたいっていうときにドライバー版ツバメボールはとてもアリです。わたしの技が広がりました! 同伴競技者に『なんかすごい構えしてる!』って言われそうですけどね(笑)」

注意点としては、あくまでもターフを取る“ほど”のダウンブローであって、実際にターフが取れるわけではないこと。前述したように、ハイティアップはインパクト後のヘッドの通り道を作る狙いもあるのだ。逆に「ターフを取るという意識が強すぎて体が突っ込んでしまうと、どうしてもフェースの下寄りに当たってきますから狙い通りの低弾道・低スピンショットにはなりませんよ」と小澤。

飛距離を出しつつ置きに行けるドライバー版ツバメボール、みなさんもぜひ挑戦してみてはいかがだろうか。

協力/きみさらずゴルフリンクス

This article is a sponsored article by
''.