「浅井企画ゴルフ部」始動します
岩井ジョニ男(以下ジョニ男):やすさん、始まっちゃいましたねぇ。
やす:始まったねぇ。「浅井企画ゴルフ部」。これはですね、ゴルフダイジェストさんと浅井企画がタッグを組みまして、浅井企画のゴルフ大好き芸人が、ゴルフダイジェストでお馴染みの豪華コーチ陣に教わってスコアアップをさせていただくという企画なんです。
ジョニ男:浅井企画には、関根勤さんを筆頭に、飯尾さんとかゴルフ大好きの芸人がたくさんいますからね。でも私もやすさんも、アベレージでは「100チョイ」くらいで、年に1~2回、「100を切る」みたいな感じなんですよね。
やす:そ。ここ5年間くらいちょっと停滞気味なので、ここらで腕を上げていかないといけないわけですよ。ではさっそく、第一回目のコーチ、よろしくお願いします!
小澤:はい! USLPGAティーチング会員の小澤美奈瀬です。
やす:ジョニ男さんは、過去にレッスンを受けているんですよね。
ジョニ男:いやもう本当にね、ちょっと教えてもらっただけで全然、変わっちゃいました。
やす:じゃあ今回は、まず僕の悩みを聞いてください。
ジョニ男:髪の毛の悩みですね。ラフがだいぶ枯れてきていますよね。
小澤:あぁ~。
やす:そうなんです、この辺りのバミューダ芝がね……、コラ!
ジョニ男:この悩みは先生に解決できませんからね。
やす:分かってますよ。実は、ドライバーなんです。右にスライスしたり左に引っ掛けたりチョロったり、まったく同じ感じで打っているつもりなのにどうも安定しないんですよね。
小澤:分かりました。じゃあさっそく、見ていきましょう!
――まずはやすのスウィングをチェック。打球は真っすぐ飛んで196ヤードという結果だった。
やす:こういう真っすぐの球が出るときもあるんですけど、次のホールではあらぬ方向に飛んだりしちゃうんですよね。
小澤:スウィングを正面からチェックしてみたんですが、ちょっとバックスウィングで体重移動が大きいですね。右に動いた軸が戻り切らないうちに打ってしまうので、それが打点のズレに繋がっているんです。
やす:軸のブレかぁ~。
ジョニ男:頭が動くのは、良くないんですか。
小澤:スウィング中にずっとボールを見続ける必要はないんですけど、でも右に動いた頭がダウンスウィングで戻ってくることができないほど動かしてしまうというのは良くないんですよね。では、その辺を修正していきましょう。
――ここで、小澤美奈瀬が用意したのは、体幹トレーニングなどで使う「バランスディスク」。それに乗った状態でスウィングをするドリルにやすが挑戦する。
小澤:やすさん、やる前に体重配分なんですが、右足はかなりかかと側に体重が掛かっていますね。なので、右足を最初は母指球辺りに体重を掛けてみましょうか。
やす:え~と、こんな感じですか。
小澤:どうですか、感覚的に「前のめっている」感じがしますか。
やす:します、します。
小澤:でも、すごく綺麗な感じでニュートラルに立てているので、これでOKです。
やす:へぇ、自分ではちょっと前のめりの感じでも、実際は良いアドレスになっているんですね。
小澤:そうなんです。かかとに体重が乗っていると骨盤が後傾した構えになりやすいです。アドレスでは股関節を折り込むことで前傾姿勢で構えることができるので、まずはこのバランスディスク上でニュートラルなポジションを感じてもらいたいと思います。
やす:なるほど。
――さっそくディスク上で何回か素振りをすると、あれほど頭が動いていたやすだったが、まったく軸も頭も動かさない状態でスウィングができていた!
ジョニ男:やすさん、スウィング、綺麗ですよ。
やす:うん、実際、振ってて気持ちが良いんですよね。無駄な動きがないというか、体がスムーズに動きますね。不思議ですね!
小澤:今、地面が動くという、とても難しい状況にしているんですね。そういう状況になると、今までのように頭を動かし過ぎると軸がブレてディスクの上で立っていられなくなるので、バランスを保つために自然に頭の動きも抑えられて軸が安定してくるんですね。
やす:実際に、どの辺に体重を落とせばいいんですかね。
小澤:ゴルフで体重をかけたいのが、親指側から4本(小指以外)の指の母指球のあたりなんですね。では、そこを意識をしてバランスディスクに乗ったままで、実際に打ってみましょうか。
やす:はい……お、ナイスショットですね。先生。僕、このディスクに乗った方が打ちやすい気がします。
小澤:本当ですか! こういう難しい状況の方がイイというのは、逆境に強いということで、素晴らしいですね。
ジョニ男:人生ずっと逆境ですからね、この人は。
――その後も、不安定な足場の上ながら、165ヤードの飛距離で安定して真っすぐした打球が何回も出る。
小澤:芯に当たっているのが、音で分かりますね。
ジョニ男:もうそのディスク、靴に付けちゃいましょうよ。
やす:いや、これ合っているのかな、ボールに力が伝わりますね。ジョニ男が言うように、これ付けてラウンドしたいくらいですよ。
――軸を安定させる感覚がつかめたところで、普通に球を打ってみることにする。何球か打つと……ドロー回転が掛かったボールで今日イチの215ヤード!
やす:小澤先生! 出ました!
ジョニ男:お~、凄い。えっ、あれだけでこんなに変わるんですか⁉
やす:ほんと、体重をつま先側に乗せただけですよ。それなのに、何でこんなに変わったんですか?
小澤:やすさんは柔道されていたんですよね。柔道って体重がかかと側にあったら動けなくないですか?
やす:いやもう技を掛けられないです。
小澤:そうですよね。ゴルフでも、前側に体重が掛かっているから安定して動ける態勢というのが整ってくるわけですね。
ジョニ男:いわゆる「前傾姿勢」というやつですね。先生、これはアイアンでも同じですか。
小澤:アイアンも軸の動き過ぎは良くないので、少し足を踏ん張って前側姿勢を作り、その前傾が崩れない範囲内で体重移動をしていくという、そんなバランスの意識を持たれて練習されるといいかなと思いますね。
やす:このバランスディスクはあまり場所を取らないので2枚買って、家の中で軽くバランスを取る練習をするというのはどうですか。
小澤:いいと思います。バランスディスクに乗るだけで、今の自分の体重がどこに落ちているかが分かりますから、まだちょっと右のかかとに体重が残っているなと感じたときは、立つことも不安定になるので、きちんと体重を母指球に乗せてニュートラルなポジションで立てるようになれば、ディスクの上でも安定して立てるようになりますよね。
やす:なるほど。毎日このディスクに立って構えてみることで、安定したポジション取りが体に覚えさせることができるということですか。
小澤:そうです。
やす:実際に、安定したニュートラルなポジションで立てると、心地良くて、それまでは不安だったドライバーが、打つ前にまったく不安なく打つことができましたね。
ジョニ男:不安なく振れることで、クラブの「抜け」もいいんでしょうね……。あ、やすさんの髪の毛の話じゃないですよ。
やす:そんなことは会話の流れで分かりますって。それにしても、母指球に体重を落として、ボールを見て振るとバラツキもなくなって飛距離も出る。いやほんと、一発で感覚が良くなりましたよ。これは勉強になりました。ありがとうございます。
ジョニ男:ということで、次回は私の悩み相談の方、よろしくお願いします!
協力/ヒルズゴルフアカデミー