米ツアーの今シーズンを締めくくるフェデックスプレーオフ第1戦「ザ・ノーザントラスト」で2位に11打差をつけてぶっちぎりの優勝を果たしたダスティン・ジョンソン。在米ゴルフジャーナリストアンディ和田がスタッツからその強さを読み解いた。

2日目には60(11アンダー)を記録

年間王者を決める「フェデックスカッププレーオフ」の初戦「ザ・ノーザントラスト」で通算30アンダー、2位に11打差をつけて圧勝したのはダスティン・ジョンソン(以下DJ)でした。 2日目に「60」という爆発的なスコアを叩き出したDJの4日間は、5イーグル、23バーディー、3ボギーというスコア内容でした。

画像: PGAツアープレーオフ初戦を30アンダーと圧倒的なスコアで制したダスティン・ジョンソン(写真は2020年のWGCメキシコ選手権 撮影/姉崎正)

PGAツアープレーオフ初戦を30アンダーと圧倒的なスコアで制したダスティン・ジョンソン(写真は2020年のWGCメキシコ選手権 撮影/姉崎正)

優勝インタビューでは「4日間同じような良い感触でスイングすることができて、ボールコントロールがとても上手くいった」と満足そうに話していました。 「逆にうまくできなかったことはありましたか?」と尋ねられたところ、DJは「ショートパットをたくさん外したんだけど、まあそれ以外はすべて上手くいったね」と返答。

えー!30アンダーでぶっちぎり優勝をしておいて本当にショートパットを「たくさん」外していたのか? と不思議に思い、DJの72ホールを振り返って調べてみました。

まずは4日間の基本データです。

1日目2日目3日目最終日合計
スコア67(-4)60(-11)64(-7)63(-8)254(-30)
フェアウエーキープ6/148/1412/14日12/14日38/56 (68%)
パーオン1517151865/72 (90%)
パット数29262829112
3パットホール10001
0パットホール20002
サンドセーブ1/10/101/2(50%)
リカバリー率2/31/12/305/7(71%)

DJは4日間でパーオンを外したホールがたったの7回、パーオン率90%はダントツトップ。(通算10アンダーで29位だった松山英樹は72ホール中44回の61% 、タイガーは6アンダー、58位でしたが、パーオンは72ホール中51回で71%でした)

さてパッティングですがDJは90センチ(3フィート)のパットは34回すべて沈めて確率100%、3メートル以内の長さだと67回挑戦して9回ミスがありました。3メートルから5メートルの長さでは12回挑戦して6回ミス。合わせると4日間で5メートル以内のパットを15回外していました。

本人の「ショートパット」の定義がどれくらいかはわかりませんが、本人の話す通りパットのミスがあっての30アンダーは事実でした。今回の試合開催コース「TPC ボストン」はパー5でのチャンスが3回、1オンが可能なパー4が1ホールあります。 DJはイーグルチャンスが5回、グリーン周りからのイーグルアプローチは、加えて5回ほどあったようですからやはりショット力が優れていてアイアンショットの切れ味があったことを表しています。

今回の優勝で世界ランキング1位に返り咲き、フェデックスカップランキングもトップになったダスティン・ジョンソン。 親友でありライバルのブルックス・ケプカが怪我でプレーオフ離脱となりシーズン終了。 昨年の年間王者ローリー・マキロイが低迷しているということでシーズン残り2試合はフェデックスランク2位のジャスティン・トーマスとの一騎打ちになるのでは?

シカゴでのプレーオフ第2戦はどうなるのか? 松山選手も7年連続のイーストレイクの最終戦進出も気になるところ。引き続き、注目です。

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