PGAツアープレーオフシーズン初戦「ザ・ノーザントラスト」で30アンダーを叩き出し圧倒的な勝利を遂げたダスティン・ジョンソン。なんと同大会でSIM MAXの7番ウッドをバッグに入れていた。トッププロたちがやさしいクラブを使い始めた理由とは?

SIM MAXレスキューを抜いてSIM MAXの7番ウッドを採用

SIM MAXの7番ウッドを採用し、先週開催の「ザ・ノーザントラスト」で優勝したダスティン・ジョンソン(以下DJ)。

6月開催のトラベラーズ選手権時点では2本のウッド型ユーティリティ、SIM MAXレスキューをバッグに入れていたDJだが、8月開催の「全米プロゴルフ選手権」では、代わりにSIM MAXの7番ウッドとP730 DJプロトアイアンの3番を投入。ザ・ノーザントラストでも続投し、見事優勝につながった。

画像: ザ・ノーザントラストではSIM MAXの7番ウッドを採用していたダスティン・ジョンソン(写真/Getty Images)

ザ・ノーザントラストではSIM MAXの7番ウッドを採用していたダスティン・ジョンソン(写真/Getty Images)

DJが採用した7番ウッド、いったいどのような性能を持っているのか。実際に同クラブを打ったプロゴルファー・堀口宜篤はこう語る。

「7番ウッド、非常にラクです。フェース面も見えるし球も上がりやすい。なんだったらSIM MAXレスキューよりも上がりやすいですね。どちらかというとSIM MAXレスキューは(ライ角が)フラットなのでつかまりはそんなに良くないんですが、7番ウッドは一般的なライ角なのでつかまりも良いんです」(堀口、以下同)

SIMシリーズのフェアウェイウッドはSIMとSIM MAXの2モデルある。両者はどう異なるのか。

「飛距離はSIMのほうが出るのですが、SIM MAXは打感が柔らかくてフェースに乗っている感覚が強い。打感の柔らかいブレード系のアイアンを好んで使っていますから、MAXのほうが合っていたんでしょうね。飛距離は十分本人の力で出ますし」

プロは試合によって細かくセッティングを変えることも多いが、DJの場合も「もちろん、距離的な部分も含めて、コースセッティングを鑑みての採用という面もあったと思います」と堀口。そして、飛距離調整をするうえでも7番ウッドは優れていると語る。

「彼らのレベルであれば、きっちり打って260~70ヤード、短く持つなどしてスウィングをコントロールすれば、220ヤードくらいの距離も7番ウッドで打てる。もともと規格外の飛距離を出せる選手だからこそではありますが、かなり飛距離の幅が広いクラブなんです」

7番ウッドと一緒にバッグインされた3番アイアンについても、「使いたいだろうな、という状況が数ホールありましたね。今後もコースセッティングに応じて7番ウッドとSIM MAXレスキューを適宜使い分けることは十分考えられます」と堀口は言う。

それにしても、今シーズンのPGAツアーでは、件のDJをはじめ、ロリー・マキロイらがSIM MAXレスキューをバッグに入れるなど、トッププロたちのやさしいクラブの採用が話題となった。これらのトピックについて、堀口はこう分析する。

「毎年PGAツアー選手のスウィングとクラブセッティングについてはチェックしていますが、どの選手も歳を重ねるにつれてだんだんやさしくなっていく傾向があるんです(笑)。『全然ラクじゃん、こっちのほうが』と感じているのかな、という印象は多少なりとも感じます」

考えてみれば、DJは今年で36歳、マキロイも31歳。コリン・モリカワやビクトル・ホブラン、マシュー・ウルフら20代前半のさらに若い選手もツアーで存在感を放っているし、キャリアで見ればベテランだ。

使用クラブを変化させ、加齢による体の変化に対応していく。トッププロたちの“やさしいクラブ”採用は、当たり前のことなのかもしれない。

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