10月より47.5インチのドライバーを実戦投入し、ツアーを戦うフィル・ミケルソン。11月27日に開催されたチャリティイベント「ザ・マッチ」においてもビッグドライブで快勝を収めた。そんなミケルソンが長尺ドライバーにスイッチした意図を語った。

長尺ドライバーならオーガスタの「フェアウェイバンカーを超えられる」

先日、アリゾナ州オロ・バレーのストーンキャニオンGCで高額チャリティイベントの「ザ・マッチ」第3弾が開催された。

これまではタイガー・ウッズVSフィル・ミケルソンという、ゴルフ界の二人のスーパースターが共演していることで話題になったが、今回、タイガーは不在。その代わり、フィル・ミケルソンは、元NBAのチャールズ・バークレーとペアを組み、NBAのステファン・カリーと5月に開催された「ザ・マッチ」第2弾にも出場した元NFLのペイトン・マニングがペアを組んだ。 

結果はミケルソンと、ハンデ25のバークレー組が4&3の圧勝。優勝賞金は545万5000ドル(約6億円)で、主に黒人のための大学、ヒストリカリーブラック・カレッジ&ユニバーシティ(HBCUs)などに寄付。また、3.5億食がフィーディングアメリカに寄付された。

画像: 47.5インチのドライバーを投入しツアーを戦うフィル・ミケルソン(写真は2019年のシュライナーズ・ホスピタルズ 撮影/姉崎正)

47.5インチのドライバーを投入しツアーを戦うフィル・ミケルソン(写真は2019年のシュライナーズ・ホスピタルズ 撮影/姉崎正)

さて、今季シニアで2勝を挙げているミケルソンだが、長尺のドライバーを使っていることが話題となっている。

彼は10月のチャンピオンズツアー「ドミニオンエナジー・チャリティクラシック」で勝利した時から、47.5インチのドライバー(マーベリック・サブゼロ)を使い続け、その後も「ZOZOチャンピオンシップ」や「ヒューストンオープン」「マスターズ」でもこの長尺ドライバーを使用していた。

元々彼は46インチのドライバーを使っていたが、練習ラウンドを時々共にするブライソン・デシャンボーの影響を受けたのだろうか? デシャンボーがルール適合ギリギリの48インチドライバーを試す中、ミケルソンはデシャンボーよりも早く47.5インチに切り替え、「少なくとも320ヤードの飛距離を出せる」と公言している。「ザ・マッチ」でも使用し、50歳のレフティがビッグドライブを放ってチーム優勝に貢献した。

ミケルソンは過去、オーガスタにドローとフェードを打ち分けるため2本のドライバーをバッグに入れるなど、道具面での工夫も凝らして3度の優勝を遂げているが、今年のマスターズ対策として、「フェアウェイバンカーを超える」ことをテーマに飛距離の出る長尺ドライバーを選択することにしたようだ。

「オーガスタではフェアウェイバンカーを超えるショットを打つことがカギなんだが、このドライバーを使えば1番の右のフェアウェイバンカーを超えることもできる。そうすれば残りはウェッジの距離でバーディも狙える。これが3番ウッドでティショットしたらバンカーまで届かないので、2打目は6〜7番アイアンでグリーンを狙わないといけない。とすれば、パー狙いだ。だから、もっとキャリーが出るドライバーを使えば、それだけバーディを狙えるホールも増えるということ。2番、8番、14番、17番のフェアウェイバンカーも超えることができるんだ」

だが、予選通過は果たしたものの55位と振るわず。長尺にすれば飛距離は出るが、安定感に欠けるため、そのあたりの調整がうまくいかなかったのかもしれない。飛んで曲がらない精度の高いドライバーショットを手に入れるべく、今オフに練習を重ね、5ヶ月後のマスターズに備えるミケルソン。50歳を迎えてもルールを生かして飛距離アップを図るなど、肉体の衰えを道具面でもカバーしている。

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