やさしさを重視したクラブ選びが安定感を生む
2020年シーズンの上井はAbema TVツアーに4戦出場し2位が2回に3位が1回と優勝こそあと1歩で逃しているものの、安定感の高さを発揮している。2015年頃にはドライバーの不調をきっかけに、シード権を失うなど不振に陥った過去があるが、いまはそれを微塵も感じさせない。その要因の1つになっているのが、“やさしさ”を重視したクラブ選びにある。
「ドライバーに関してはG425MAXも試したことはあるんですが、ずっと変えていません。基本はやっぱりやさしいのがいいですね。スプーンに関してはG410LSTからG425にしました。構えた感じがシャローでやさしく感じたのが理由。5番ウッドは発売された頃からずっと使っています。実際に打っていてやさしいと感じますし、球も強いんです。自分の考えとしては難しいクラブを使う必要はないかなと思っています」
上井曰く、難しいと言われるクラブのほうが曲がるけれど飛ぶなど、なんらかのメリットがあれば使うことも考えるが、上井にとってそう感じられる部分がないとのこと。その考えは特にウッド系のクラブ選びで顕著に現れているが、長いクラブで変に自分にプレッシャーを与えないことが、いまの安定感の高さの要因になっているのかもしれない。
【上井邦裕の14本】
1W:ピン G400MAX(9度、三菱ケミカル テンセイCKオレンジ60、硬さ:TX)
3W:ピン G425MAX(14.5度、三菱ケミカル テンセイCKオレンジ70、硬さ:TX)
5W:テーラーメイド Mグローレ(18度、三菱ケミカル テンセイCKオレンジ80、硬さ:TX)
UT4:ピン G410(22度、三菱ケミカル テンセイCKオレンジ90、硬さ:X)
4I~PW:ミズノプロ 120(プロジェクトX、硬さ:7.0)
AW・SW:タイトリスト ボーケイ・デザインSM8(53度・58.5度、プロジェクトX、硬さ:6.5)
PUTTER:オデッセイホワイトホット 2ボールブレード
週刊ゴルフダイジェスト12/15号「pro's spec」より。撮影/姉崎正