冬場のラウンドで覚えておきたいのが、強風に負けない低弾道のドライバーショット。USLPGAティーチング会員の資格を持つ美女プロ・小澤美奈瀬に、さっそくレクチャーしてもらおう。

強風が吹く冬場のラウンドでは、アゲンストに煽られてティショットがまったく飛んでいなくてガックリすることはよくある。そんな冬場の強風下のティショットで強い味方になるのが、低・強弾道ショットだ。

「風に負けない強い球を打つには、フェース面のセンターより下の部分でボールを捉えることがもっとも効果的です。なぜかと言うと、インパクトでフェースの下で当たった時に、ロフトが立って当たるので、自然に低い球が出てくれるからです」(小澤、以下同)

画像: フェース下部でインパクトすることで打ち出しが低くなる。そのぶん縦のギア効果でスピン量も増えるが、「吹き上がるほどではないですよ」と小澤

フェース下部でインパクトすることで打ち出しが低くなる。そのぶん縦のギア効果でスピン量も増えるが、「吹き上がるほどではないですよ」と小澤

たしかにフェース下部でヒットすれば打ち出しは低くなるが、そうなると気になってくるのが縦のギア効果。ざっくり説明すると、フェースの芯より上側で当たるとスピン量が低く、下側で当たるとスピンが高くなるわけだ。

小澤の言うようにフェースの下部でヒットした場合スピン量が増えるから、低く打ち出せても吹き上がってしまうのでは? と考える方もいるかもしれないが「そのデメリットよりも避けたいミスがあるんです」と小澤。

「そもそもギア効果と一口に言っても、吹き上がってしまうほど極端にスピン量が変わるわけではありません。それに、多少スピン量が上がるデメリットよりも、フェース上部で打とうとしてダウンブロー軌道になってしまうほうが問題なんです」

とくにアマチュアにとっては、アッパーブロー軌道でフェース上部で狙って打つのは至難の業。トップの危険や、小澤が言うようにダウンブロー軌道になってしまうとそもそも飛距離が出ないミスショットになってしまうというわけだ。

では、フェースの下側で打つには「レベルブローで横から払い打つのが最適です」と小澤。レベルブローのスウィング軌道を修得する時に、低めのティアップでやる方法と、高いティアップで打つ方法の2つの練習法があると小澤は言うが、「低いティアップは、慣れていないと上から打ち込んでしまい逆にスピン量が増えてしまうリスクがあるので、まずは高いティアップで打つ方法を覚えるのがオススメです」とのこと。さっそく教えてもらおう。

「ティアップの高さを自動で調整できる練習場で、ティを最大に高くします。セットアップをする時に、ボールの真横にフェース面が来るようにヘッドを浮かせて構えますが、この時にボールがフェース面のスコアラインの下から1~2本目くらいに来るようにセットします」

画像: できるだけ高くティアップし、ボールの中心がフェース面の下から1~2番目のスコアラインに合うように構える

できるだけ高くティアップし、ボールの中心がフェース面の下から1~2番目のスコアラインに合うように構える

打ち方は、とにかく軸のキープが最大のポイントになる。

「これだけ高いティアップした球を打つには、軸の安定というのが大事になってきます。まず頭の位置を上・下・左・右のどの方向にも動かすことなく、その場にキープして打っていきます。そして、体とボールの位置関係が変わらないように、左の腕をバックスウィングからインパクトまで伸ばした状態で振っていきましょう」

画像: 左手を伸ばした状態をキープしながらスウィングすることで、レベルブローでインパクトしやすいと小澤

左手を伸ばした状態をキープしながらスウィングすることで、レベルブローでインパクトしやすいと小澤

本来風に負けない低・強弾道を打つのは難易度の高い技だが、この方法ならば「打ち出しを低くして風の影響も抑えつつ、絶対に避けたいダウンブロー軌道でのインパクトになりづらいんです。縦のギア効果でスピン量が増えても吹き上がるほどではありません」と小澤。

極端にスウィング軌道を変えて打つのは難しいが、ティアップの高さを調節なら簡単。あとは小澤が教えてくれた手順で打つだけでレベルブローでインパクトでき、風の影響を軽減しつつ、絶対に起きてほしくないミスを避けることができるわけだ。強風が吹く冬ゴルフでぜひお試しいただきたい。

画像: 小澤美奈瀬が教える!スウィングを変えずに低くて強いティショットが打つ方法 www.youtube.com

小澤美奈瀬が教える!スウィングを変えずに低くて強いティショットが打つ方法

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