――松山選手が海外メジャー「マスターズ」優勝を果たしました。コーチとして、今のお気持ちは?
目澤秀憲(以下目澤):TPI(編注:タイトリスト・パフォーマンス・インスティテュートの略。もともとはタイトリストが設立した研究機関であり、研究結果に基づいた世界的に通用するトレーニングやレッスンなどの資格のこと)の資格を取ってからコーチングの道を目指してやってきましたが、素晴らしい選手に巡り会えてこのような機会に携わることができ、コーチとしてやってきて良かったと思っています。
――目澤コーチが松山選手と契約を結んだのは2020年12月末でした。そう長くない期間で大きな成果がありましたが、その要因は?
目澤:当初は私と松山選手本人の理想とのズレがありましたが、試合の映像やショットデータなどを見ながら、ここ2カ月は色々なことを日々話し合ってきました。私自身も2カ月半という時間、1人の選手をフルサポートするのは初めてだったので、とにかく色々なことを一つ一つ解決してきたことが、今回の優勝につながったのではないかと思っています。
――スウィング、パットなど、コーチ就任後に構築して来たのはどんなところ?
目澤:様々な測定器を取り入れ、データ分析をはじめました。そのデータから弾き出された数値を基に、松山選手と話し合いながら一緒にアイデアを出していっている状況です。
――松山英樹選手の優れているところは?
目澤:1つのアドバイスに対して、多くの変化を出せる。その感覚や表現能力が長けている選手だと感じています。
――これからの目標は?
目澤:松山選手本人が目指していることにどれだけ近づけられるか。またコーチとしてもPGAツアーでの多くの経験や他のコーチとのコミュニケーションを通じて、マスターズで見せた「日本人でも海外メジャーを制覇できる!」という事実を、より多く増やしていけるよう選手をサポートしていきたいと思っています。